香水ってあまり好きじゃない。いや、他人がつける分には、強くなければ全然いいんだけど。
自分の匂いじゃなくなるわけじゃない?自分の元からの匂いを好いてくれる人がいても、香水つけたらわかんなくなっちゃうわけじゃない?それってなんかもったいない。
たまに楽しむくらいならいいかもしれないけど、常用しようとは思わないな。
あ、参観日につけるのはやめてください。混ざり合った強い匂いに酔ってしまって、あの頃は本当に困ってました。
#香水
そういうんじゃないの。
別に納得できる理由なんて求めてない。
納得したいわけじゃない。
どうせ自分で考えれば分かるんだから。
私だってばかじゃない。
でもさ、私だって人間なの。いつも論理的に考えられるわけじゃない。
嫉妬だってするし、拗ねちゃうこともある。
言葉はいらない。
ただ、そばにいてほしい。
なんだったら撫でてくれたり、ハグしたりしてほしいの。
あからさまなご機嫌取りでもいい。
#言葉はいらない、ただ・・・
君はいつも突然現れる。なんの兆候もなく。
視界の端に何かが映り、それが君だと気づくと途端にドキドキしてしまう。
君はとても逃げ足が早い。すぐ逃げていってしまう。
でも、こちらが頑張って追うと、積極的に来てくれることもある。君って本当に難しい。
私はもう、君のことなんて忘れたいのに。
ブラックキャップを部屋中に置いて、もう二度と君と出会わないことを願った。
#突然の君の訪問。
どしゃ降りの雨の中、てるてる坊主が佇んでいる。
小学校低学年くらいの大きさ。てるてる坊主にしては大きすぎるけど、でも、あれはてるてる坊主だ。
数秒後、突然踊り出した。 雨乞いや日和乞いの踊りならもう少しゆったりしたものだと思うのだけれど、あれが踊っているのは多分、ヒップホップ…?かなり激しめなダンスだった。すごく上手で、ついぼうっと見てしまった。
およそ5分ほど経った頃、あれはぴたりと止まった。そして、どこかへ歩いて行ってしまった。
あれは一体なんだったんだろう。よく分からないまま、とりあえず帰ろうと1歩踏み出して気づく。雨が止んでる。
傘をたたんで、僕はまた歩き出した。
#雨に佇む
「あの…席、動かしてもいいですか」
新幹線の前の席から顔を覗かせた女性に、
「どうぞ」
とは言った。言ったけど。
向かい合わせにされるとは思わないじゃん。
リクライニングだと思うじゃん。
「ありがとうございます」
席を回転させ、笑顔で座る女性に今更断ることもできない。
10分後。
「えー同い年なんだ!」
「やっぱり。話合うと思ってたのよ」
「いつそんなタイミングがあったよ」
「もうなんか、後ろ振り向いた瞬間にさ。ビビッときたの」
「恋じゃん。運命じゃん」
結構、楽しかった。いや、楽しすぎた。
こういう出会いも悪くないね。
普通は引かれるから辞めましょう。
#向かい合わせ