頭上が熔けた
ただ見た
あんら、またか、と
毎度毎度のいつものことだ
偶に全ての均衡が折れる
地盤やらなんやら、些細なとこから大変なことまで
もにゃーっと、壊死する
何故か?そういったもんだからだ
摂理、その以上でも以下でも非ずして
故一切の感傷を抱くこと無く
燻る灰ごと火にかける
目先の紫が落ち零れる
骨がガタガタ鳴らしてく
地に沈みまたどっかに落ちる
その先でまた呼吸する
暇だなぁと、誰かに贖う
遥か遠くの空へ問う
この循環と衰退の価値を
その時貴方は知らなかったの
もしくは要らぬと突っ撥ねた
それがただただ、悔やまれる
溢れた口が
どうしようもなくただ目を追った
吐き気と形容してよいものか
そればかりが巡った巡った
手と手を見つけて
噛んで噛んで噛んで堪えて
瘡蓋を知ろうと知ったことなく
また脳天撃つ為止め処なく
喉を締める喉を締める喉を締める
叫ぶ叫ぶ叫ぶ叫ぶ
頭に頭に
響く響く響く響く響く
充足感ってなんだっけ
空と回る思考が笑顔
煩わしい煩わしい
煩い黙ってて黙ってて黙ってて
黙ってよ?
そう訴えようとも気取られない
言葉にならないものだから
もう応えることすら不適切な
烈火の如く、済めば失せるばかりの代物
忘れ去られることさえ無いもの
実体は在るのに無いだけの、それだけの
あぁああああ
藻掻くだけの日々に憑かれた
それがどうにもつまらなかった
温度を忘れた
から、暑いんだか寒いんだか分からなかった
ただ思い出せない
多くのことが
少し、うまく、わからない
“ ”
ぼたぼたと、きこえた
真夏の記憶
“やさしいね”、だって
何をもってしてそうしたのかね
んなもん客観からする偏見でしかないのにさ
まず考えてもみてよ
例えばさ、金銭の代価に商品を快く引き渡すこと
客入り維持の為それはそれは丁寧ににこやかに接客をすること
それらの何が特別だって?
時折不安になってしまうよ、それ本気で言ってんのかって
だったらあんたはやさしいね、とてつもなく生やさしい
その裏に巣食った心根なんて訊こうとも思いやしないだろうに
それすら良識はやさしさだとか呼ぶそうだ
やさしさなんて合理性に他ならない
莞爾な笑みを湛えたそれのどこが信用に値するのか
空は死んでいた
魚は浮いていた
落ち葉が此方を見ていた
花は哭いていた
蛙は臓を皮膚とした
呼吸が煤に塗れていた
君は、ヒトでは非ずに君だった
此の世界の何処に心の羅針盤などと崇高なものを見出した?
或いは其れが在ったとて、針先の寸分足らずも違っていないと言い切れた?
何故に斯様なものを妄信し、君を、
君の命を、足蹴に出来た、?
夢じゃないよ
いつか何処かの話じゃないよ
終わりは遠くに思えていようと、
其の実足の裏にて忍んでいる
明けない夜が無いのと同様
沈まぬ白昼も在りはしない
忘れないでいて欲しい
今享受している安寧は、酷く脆弱な停滞であるといえること
誰彼問わず、真に平和も幸福も何一つ分かれやしないこと
そして此の先、其れを知っていて欲しいこと