【窓から見える景色】
部屋の中にいる僕を月が優しく照らす。
あぁ。美しい。僕もああなれたらなぁ。
眠気の闇が月光を遮る。
部屋の中にいる僕を太陽が強く照らす。
なんて力強い。僕もああなれたらなぁ。
眠気の闇を日光が切り裂く。
ただそれを繰り返す。輪廻が終わるその日まで。
ガチャッガチャッ キィィィ
「出ろ。256番。」
カツッカツッ ゴトッ
「最後に言い残すことは?」
【形の無いもの】
心に宿る感情。
恐怖が過去を想起させる。
三度目の正直。そうなるかも。
でもそれまで待てない。
一度目の恐怖。「父親」
エリートの余り自身の価値観を押し付け
私を虐待したお父さんだった人。
母も怯えて何もしなかった。
家を燃やして良かった。
ドアの奥から「出してくれ」とか「開けろ」とか
言われても何も感じなかった。
私にとってこの世で一番いらない人。
二度目の恐怖。「友達」
仲良くしていたのに陰でボロクソ言ってた
友達だった人。
今はもう隠す気もなく暴力、暴言やってくる。
悪い噂流して良かった。
「あんたがやったでしょ!」「殺すぞ!」とか
言ってたけど病んでそのまま消えちゃった。
ちょっと陰湿だったかな?
中学生最後の日。私は美しい空へ旅立つの。
あの人達とは反対の綺麗な空へと。
身体が軽い。今なら飛べそう。
さぁ!飛び立とう!
…という物語。
一応リアルなつもりだけど、どうだろ。
ダメダッタカナ
これはできるだけ想像しながら読んで欲しいです。
そうじゃないとタイトルに沿ってないし。
風景として考えることで絵でも文字でもない
「形の無いもの」になるんです。
【ジャングルジム】
登る。登る。
ただ登る。何も考えずに登る。
どれだけ登ったのだろう。何人挫折しただろう。
考えると怖くなる。
だからただ登る。何も考えずに登る。
あっ。
誰かが落ちた。悲鳴が落ちていく。
登る。登る。
ただ登る。怖いから登る。
いつからジャングルジムだと錯覚していたのだろう
私達はしがない探検家。
今日も誰かが崖から手を離す。
【声が聞こえる】
毎日、無いはずの声が聞こえる。
おかしい。絶対おかしい。怖い。やめろ。
やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ
僕の食べている白い粉を食べると聞こえる?
あの声。怖い。いやだ。
……やめなきゃ。
でも、無理だ。
何故かやめられない。不思議とやめられない。
ほしい。ほしい。食べないと苦しい。
苦しい。苦しい。頭。痛い。体。だるい。
食べなきゃ。
粉が。無い。
なんで?
くれた奴からまた貰わないと。
きつい。きつい。みんなの目が怖い。陽の光が痛い
みんな見てる! 怖い。 逃げなきゃっ!
頭。痛い。体。だるい。
みんなの騒ぐ声。微かな悲鳴。
遠くで聴こえるピーポーの音。 立てない。
……さよなら。世界。