─視線の先には─
僕の視線の先には、いつも綺麗なものがある。
いや、綺麗なものしか見ていない。
その中に人が入ることはないと、本気で思っていたのに。
それを覆した君が、とても美しく、心を締め付けるのは何故だろうか。
題名【恋の病】
恋する程辛くて、幸せで、
夢中になってしまうものはありません。
以上、作者より
─私だけ─
何で私は報われないの?
何で、私だけ幸せになれない?
全て、あの子のせいだ。
私の好きな人を奪った、あの子のせいだ。
放課後、あの子を屋上に呼んだ。
彼女は私を親友と思っている。
私はそんなことを思っていないのに。
可哀想で、醜くて、大好きだった彼女。
私は彼女に言った。
『あんたのせいで!私は幸せになれないじゃない!』
彼女は驚いていた。無理もない。
だって私は、彼女が親友とまで認めた存在だったから。
私は続けて彼女に言った。
『何で、私の好きな人を...。何で取るの...?』
いつの間にか、私の目からは涙が流れていた。
私だって、親友だと思っていた。
彼女が付き合ったと知ったのは、最近のことだった。
何故気づいたのか。
それは彼女と私の好きな人の小指に、糸があったから。
赤く輝く、綺麗な糸が。
『あんたも見えてるんでしょ?この糸。』
彼女に見せるように私と彼女の小指を繋ぐ、黒い糸を持った。
「...見え、てたの?」と彼女は動揺して言った。
『ねぇ、知ってる?黒い糸の意味。』
彼女と裏腹に笑って言った。
『黒い糸はね...。』と彼女を錆びたフェンスに追い込むようにして言った。
『恨みや憎しみって意味なんだよ。』
それを言うと同時に私の涙が頬を流れ、
親友は真っ逆さまに落ちていった。
『本当は大好きだったよ。でも私の恋のために、死んで。』
Fin.
6月30日、7月4日の話の続きです!
投稿が遅くなっていまい、申し訳ありません!
以上、作者より
─終わりにしよう─
終わりにしようぜ
愛されたいんだ
このまま夜に
枯れる陽の中、眠り、逢えたら
触れた指が朝になって解ける
私だけを置いて
曲名 hazama 作曲者 4na様
─これまでずっと─
これまでずっと、一人だと思っていた。
施設育ちの私は、最初は周りに馴染むことが出来ず、
学校では本を読んでばかりだった。
その為いじめなどは無いが、クラスで浮いていた。
しかし中学生になると、仲の良い子が沢山出来た。
偽物の私で。仮面を被った私で。
辛いけど、苦しいけど。
今日も私は、作り笑いをする。
親に心配をかけぬように。
皆を不安にさせぬように。
今日も私は、仮面をかぶる。
作者です。
めっちゃ休んでて申し訳ありません。
最近課題に追われて、書くのを忘れて寝てしまうことがよくありまして...。
これからは出来るだけ書きますので!
待ってくれていた方居られるか分かりませんが、
本当に申し訳ありませんでした。
以上、作者より
─一件のLINE─
スマホのバイブ音が鳴り響く部屋。
嫌々上半身を上げ、ぼやけていた目を覚ますため、瞼を強く擦る。
スマホから鳴る音を止め、カーテンを開ける。
そこには昔の自分のように輝く、夕日が見えた。
あの頃はあんなに綺麗な、太陽のような存在だったのかな。
今では真逆の、月のような存在でさ。
明るい太陽や人々の笑い声だけで、自分がとても惨めに感じるよ。
今では笑うことすら出来ない程、つまらない日々を過ごしている。
全ては声が出なくなったあの日のせい。
でも自分のせいでもある。何故なら喉に違和感があっても頑張ってしまったから。
頑張ることはダメではない。しかし無理することもダメである。
何故なら代償があるから。頑張って得た結果の、大きな代償が。
あの日、ライブをした。喉に違和感があったが、結果は成功。
しかしその代償に、声を失くした。辛かった。苦しかった。
でも自分のせいである。後悔してももう遅い。
過去は振り返りたくないが、どうしても歩んできた道を振り返ってしまう。
あの時、この選択をした自分を恨んでいるから。
目を閉じ考えていたら、スマホに一件のLINEが届いていた。
『今日も飲み行かね?いい店見つけてさぁ!』
確かに後悔して、自分を恨んでいるが、その分得た物も少なくはない。
せめてそれを、僕は大切にしていきたい。
たとえ声が出なくても、認めてくれるも仲間が居るから。