─昨日とのさよなら、明日との出会い─
今日と言う日は、昨日にさよならと言って別れ、
明日との出会いを控えている日である。
これは難しそうに聞こえるが、
私たちが普段からしている、とても簡単なことだ。
なぜなら全ての生き物の時間は、
平等に、止まること無く進んでいるのだから。
─透明な水─
私の頬に、透明な水らしきものが流れた。
それは少ししょっぱくて。
でも同時に嬉しくて。
こんなに泣いたのは久しぶりだよ。
まさか、あなたの『大好き』って言葉で泣いちゃうなんてね。
─理想のあなた─
あなたが好き。
だって私のタイプだったから。私の理想どおりだったから。
一方的な愛を押し付けているのは分かってる。
でもただ見守っているだけだと物足りないの。私の愛が押さえられないの。
だから勇気を出してあなたに話しかけた。
でもあなたは怖がって私から逃げた。
その後、警察に通報した。意味が分からないよ。
私の理想のあなたは私を見て怖がったりしない。
怖がるようなあなたは消してあげる。
そしたらあなたも、私を愛してくれるよね?
この部屋で沢山愛してあげれば怖がらないよね?
そう言う彼女が居る部屋には、
手を縛られた男が一人と、うるさく鳴り響くテレビ。
テレビでは、20代前半の男が誘拐と言うニュースがやっていた。
男が彼女の愛を受け入れることはあるのか否か。
それは誰も分からないだろう。
珍しくストーカー目線みたいな物語書いてみました!
『愛の形は人それぞれ』と言うことですね。
(ちなみに私はこう言う重めの愛好きです。)
以上、作者より。
─突然の別れ─
「別れよっか、私達。」
『そうだね。今までありがとう。』
そう言ってこの関係を終わらせた。
悲しさなどはなかった。
元々僕達に愛なんて無かったから。
ただ友達のように遊んで、一緒に笑いあった。
それだけの関係。友達以上、恋人未満の関係だった。
ただ遊ぶだけなら友達のままでいい、と言う結論に至って恋人と言う関係をやめた。
でもただの友達に戻るだけだったので、僕達は別れてもよく遊んでいた。
あの事故が起きるまでは。
ある夏の暑い日。今日も遊ぶ約束をしていたため、公園で待っていた。
「やっほー!」
公園の前にある道路に君が見えた。
迎えに行こうと立ち上がった時だった。
耳鳴りが起きそうなほど高く、大きな車のクラクションが鳴り響いた。
驚いて目を閉じた。次に開いたときには、
君が道路の中央で、頭から血を流して倒れていた。
呼吸が荒くなるのが分かった。
その間も君は頭から血を流していて。もう手遅れだった。
そんな突然の別れを迎えた君に、伝えたかった。
『君と一緒に居た時間はどれも、夢のように幸せだったよ。』
─恋物語─
この前、人とぶつかった。
すみませんって言う前に、『綺麗』と声に出た。
彼女は驚いていた。
その後「ありがとう?」と疑問系で言っていた。
彼女とは、それきりだと思っていた。
でも今日、彼女に会った。
「あ、前ぶつかった人。」と言って。
それから彼女とはよく話すようになった。
いつしか好きと言う感情が芽生えて。
そこから僕の恋物語の第一章が始まる。
『ものすごく悪い出来事が起きたら、第一章終わり、と言いましょう。
なぜなら多くの小説もまた、ものすごく悪い事を、
第一章の終わりに書くからです。』
私が好きな言葉です。【人生にも、起承転結あり】ってことです。
以上、作者より。