とろとろ眠い12月
こたつに集まる冬の夜
おしくらまんじゅうして眠る
大好きな人
大好きな家族
いつもよりくっついていられるから
うれしくて布団の中でもぞもぞ
足が冷たいからくっつけないでとか
冷たい手を差し込まれてさけんじゃったりとか
だけど、触れ合う背中とお腹がぬくいのだ
冬になるとあたたかいことがよく見える
「冬休み」
よく死にたいとか、やめてしまいたいとか思うし、言う。だけども、じゃあ今すぐ死んでしまうとしたら?と考えたときに、
「ヤッター!」
じゃなくて、
「まだApple Musicの契約期間終わってないから勿体ない」
とか、
「冷凍庫のちょっといいアイス食べてからがいい」
とか、
「買おう買おうと思ってかれこれ2年の手袋買っとけばよかったかもしれない(でも買わない)」
とか思う私はまだ大丈夫だなと思う。煩悩にまみれている。
「手ぶくろ」
変わってゆくことの希望
変わってゆくことの不安
変わってゆくことの喜び
変わってゆくことの絶望
変わらないものはないのだと
変わらないものは死だけだと
本当にそうなのだろうか
本当にそうなのだろうな
いつか死さえ変わる日が来たら
生きることも変わるのだろうか
生きてゆくこと
死んでゆくこと
世界が回ること
時がすぎること
振り返った時に
見える景色たち
先を見据えた時
望む未来と景色
変わらない絶望と
変わってゆく絶望
何方が好ましい?
詮無いことだ
詮無いことだ
「変わらないものはない」
イブが本番みたいなところがあるので、当日はだいたい疲れて早く寝ちゃう
「クリスマスの過ごし方」
イブの夜
ケーキ片手に帰宅して
冷蔵庫開けケーキ対面
12月24日、ようするにクリスマス・イブの夕方になってようやくノコノコと買い物に出かけた。外はもう真っ暗なのに、ディナーの準備を「今から」するのだ。この時間にスーパーへ行ったって、大騒ぎの夜なんだからもうなにも売ってないだろうと思いつつ出た。家にもなにもないから出ない訳にも行かないのである。
展望としては、まあなんかちょっといつもより豪勢なご飯と、あと出来ればケーキなんかがあればいい、飲み物があればもっといい、という感じだった。でも出来合いのものも、ましてやケーキなんて売ってるわけが無いので、何とか適当に買って、可能であれば(つまり、売り切れていなければ)こういう日に売っているケーキの土台に生クリームといちごを乗せればいいやと考えていた。
ところが、スーパーについてみればあちらこちらないものはあったけれど、予想外に色々とまだ残っていて、ピザも、ケーキの土台も、生クリームもいちごも買えてしまった。うれしくなって色々カートに詰め込んだら1万円を超えた。浮かれすぎである。
いそいそと車に積み込んで、クリスマス・ソングを流しながら帰ってみれば、もう玄関に靴があった。でもリビングに気配はない。とりあえずしまうものを、と冷蔵庫を開けてみれば、大きなケーキが入っていた。悩んで結局買わないような、ちょっといい所のやつ。そしてその隣に、もうひとつケーキの袋があった。別のところのだ。
私たち家族は、とてもベタなことに全員それぞれケーキを買ってきてしまったらしい。みんな、クリスマス・イブ前日まで「クリスマス?いつだっけそれ」みたいな顔していたのに。そして、報連相がなっていない。
けれど、まあ、浮かれた気持ちが私だけじゃないことも、それぞれがそれぞれを思ってケーキを用意したのも、なんだかとてもふわふわした心地がしてうれしかった。うれしかったので、二人で即興の変な踊りを踊った。残りの一人は、クールに去った。
「イブの夜」