maria

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10/4/2023, 1:13:46 PM

「踊りませんか?」



そばにいてもいいですか…

近づいてもいいですか…

あなたの目を見て

ほんの少しだけ

温かな手に触れてもいいですか。

その手を私の胸に当てて

私の鼓動をきいてくれますか。

私の手をあなたの胸に当てて

鼓動を聞かせてくれますか。

もしも もしもだけど

私とあなたの鼓動が同じなら

ねえ今から 



   踊りませんか?


        「踊りませんか?」

10/3/2023, 9:55:04 PM

「巡り会えたら」

あなたは初めて会ったときから
そこにいて微笑んでいた。

純粋で尊い魂に気後れした私は
後退りしてあなたから離れた。

私達は見つめあい
言葉をかわさず
互いを想った

目に見えるだんだん小さくなってゆく
あなたの姿は
離れれば離れるほどに
心の中でだんだん大きくなってゆく
その姿を両手で抱きしめて
私は踵を返し
あなたのいない世界で生きることにした。

私がかつて忌み嫌ったこの世界を巡って
私がかつて畏れ避けたこの世界を歩いて

巡るのは
時でもなく
運命でもなく
私自身

巡って必ず会いに来る

あなたが私を待っているから

あなたの隣に立つために
あなたと伴に居るために

あなたに愛をみせるため



       
        「巡り会えたら」


10/2/2023, 1:29:22 PM

「奇跡をもう一度」






死んだはずだった。
脳腫瘍の診断を受けて

吸った息を吐けて
四秒生きられて安堵した。

それを繰り返した2年間
いつ息が止まってもいいように
毎日遺書を書き換えた。

それが今年の検査で
脳腫瘍が消えていたなんて


奇跡をもう一度だなんて
もしも、もう一度
信じられないことが
起こったとしたら、
それは私にとっては
腫瘍の復活なのだから

私はもうこの世にいない



死んだはずだった私は

いま こうして生きている。



奇跡はたった一度で充分すぎる祝福だ。

        
         
          「奇跡をもう一度」

9/30/2023, 4:36:27 PM

「きっと明日も」

今日 できなかったことは

きっと明日も同じ

今日 わからなかったことは

きっと明日も同じ

今日 言えなかったことは

きっと明日も同じ

だけど今日 会えなくても

明日は私が会いに行く

私が起こすムーブメントは

「きっと明日も」という言葉をも

くだいて進む あなたのもとへ。

9/29/2023, 3:47:15 PM

「静寂に包まれた部屋」


ついさっきまでの
LINEのやりとり
「今のどういう意味?」
「それはね…」
「あぁ、そうかわかった。ところで…」
「あるよね、そういうこと。以前にもね…」

他愛ないやり取りに
あなたも笑顔であることがわかるし
私も胸が温かくなっていく。

「じゃあ、そろそろ」
「うん。おやすみ」
「おやすみなさい」

切り難い、終り難い、去り難い。
部屋の明かりを落とし
スマホを暗転させ
そっと頬に当てる

さっきまで側にいた あなたの温もり

そしてここは

       「静寂に包まれた部屋」

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