玉響

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4/29/2024, 3:20:15 PM

生と死だけをこの身体に抱えて、軽やかに生きよう。
ワルツを踊って、タップを踏んで、
風に乗って、どこまでも飛んでいくの。
そうだわ、いつか骨だけになったら、
一緒になりましょう。

4/27/2024, 3:24:00 AM

善さんと悪さんは、正反対の性格です。
ある日、少女は善さんにこう言いました。
「悪さんかと思ったわ。」
ある日、少年は悪さんにこう言いました。
「善さんかと思ったよ。」
善さんと悪さんは、そっくりな見た目です。

4/25/2024, 8:31:04 AM

あたし自身のルールというものがある。
朝は5時半に起きる。
夜は11時半に寝る。
朝聴く曲は「テルーの唄」。
小さなルールを積み重ねて、
縛られて、生きている。

ある日、それを壊したあなたの事を、
ルールを超えてあたしの元に来たあなたの事を、
少し憎いと思ったの。

そうして今は、
あなたとあたしのルールで生きている。

これをきっと、幸せというのね。

3/9/2024, 10:40:30 AM

「…これから長い日々を過ごして、沢山の人に出会って、あたしはきっと色々なことを覚えて、そして忘れていくと思うんです。あなたと過ごした日々もきっと、日が経てば薄れていく。それでも、何度でも、あたしはここに来て、きっとあなたのことを想います。あなたは私の人生の、特別な人だから。」

1/12/2024, 3:18:17 PM

「ずっとこのまま、おんなじでいられたらって、そう思うけど、きっとつまらないよね。終わりがあるって分かってるから、この日々は輝くんだよ。」
 高校3年生最後の演奏会が近づいていた。僕らはこの演奏会を終えたら、それぞれの道を歩む。工業高校らしく、卒業後は就職する人が多い。楽器とは無縁の人生を歩むようになる人もきっと多いだろう。
 寂しいね、と誰かが言った。終わってしまうんだね。色々なことがあった。嫌なことだって、ううん、嫌なことの方が、本当は多かったかもしれない。
 それでも終わりが近づけば、僕らは寂しいと思うのだ。楽器に込める息が、ひどく熱くなるのは、きっと気のせいではない。
「吹奏楽が、嫌いだったんだ。」
 ふと、誰かが言った。しん、とみんなの楽器の音が止む。みんなの耳が、次の言葉に集中した。
「嫌いだった。皆一緒に、なんて、馬鹿げてると思ってた。でもね、あたし、今すごく寂しいよ、皆。終わってしまうのが、すごく寂しい。今になってやっと気づいたの。きっとこれから先、あたし吹奏楽をずっと忘れないでいるんだよ。人生の1つの大きな柱になる気がしてるの。」
 俺も、僕も、私も、とみんなが相槌を打った。誰もが、これからの人生について考えていた。自分の人生で、吹奏楽はどういう意味合いを持つのだろう。
 たゆたえども、沈まず。生きている限り、僕らの音は消えない。心を震わせて、伸びやかに、僕らは音を奏で、その音はきっと、自分を豊かにしてくれる。
 誰かが、メロディを吹き始めた。伴奏が徐々に増えていく。美しい旋律だった。心のこもった、何よりも想い出に残る旋律。
 ずっとこのまま、僕らの音は、消えない。

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