別れたあなたに愛を求められ優しくされても
その言葉には
ガラス細工のような弱いアイコトバしか存在しない。
もう、私はあなたに「愛してる」を求めない。
あなたは私に最後のケンカで
「俺の理想を叶えてくれないヤツに興味はない」
と言ったから。それで、別れた。
ワガママなあなたより
今を懸命に尽くす友人らの方がカッコいい。
私に優しくしないで。
つなぎ止めるための氷砂糖のような愛なんて不必要。
会社の上司と駆け落ちした姉の行方を知りたくて
ある日。自分自身が探偵となって
申し訳ないと思いながらも姉の部屋に入ってみた。
何か手掛かりがあるかもしれないと思って
机の引き出しを開けると厚い手紙の束が見つかった。
差出人は男性の名前。たぶん、駆け落ちの相手だろう
消印の古いものから順に見ていくと
姉への恋慕が言葉で強く伝わってくる。
最新の手紙にこう書いてあった。
「君を忘れられないから、せめて最後に旅に出たい。
終わりのない、君の心を自分の胸に抱き続ける旅を」
私は慌てて手紙を元の場所へ戻し、家を出た。
あなたと別れて半年が経った。
この半年間、
私は未練という名の深い森の中をさまよっていた。
このモヤモヤを友達に相談できなくて、
この愛おしさをあなたに届けられなくて、
ただ、ただ泣きじゃくりながら君の名前をつぶやく。
こんな苦しみから解放してくれたのは、
普段はお互いに忙しくて会えない親友のLINE。
彼女はただ自分の書いた五行詩を送って慰めてくれた
その五行詩だけのLINEのメッセージに私は救われた。
『君が初めてくれたプレゼントは物ではなく
「大丈夫?」の優しい言葉だった。
それから二人でツラい過去を埋めるように愛し合った
君と別れた今は、ぽっかりと大きな穴が開いたけど
心を成長させて埋めるね。ありがとう、バイバイ』
四半世紀の人生を生きてきて
さまざまな経験の味を口にしてきた。
金平糖のように甘やかされるときもあれば
ゴーヤのように苦く豪雨の涙を流すときもある。
私を抱いてくれた人は快楽を求めたり、
自己肯定感を満たしてほしい人がほとんどで
私はそこに快楽を見出せずにいた。
恋愛ソングに表れる、
いつかは出会うかもしれない運命の人は
意外と近くにいるのかもしれない。
私はまだ旅の途中だと思う。
運命の人に出会うことよりも
まだ私には「彼」に見合った心の教養が足りない。
それでも私は歩き続ける。
運命の人に幸せにしてもらうためではなく
運命の人と二人三脚の恋ができるようになるために。
バレンタインのために初めてのお菓子作りに
苦戦してる私の気持ちをまだ君は知らない。
君と話していて少しでも話が盛り上がると
心が躍る私の気持ちをまだ君は知らない。
私が君を好きだという気持ちを知ったら
どうなるかを少し私は想像できる。
だから、お菓子作りをしている今が楽しいけど、怖い