夕日色。

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7/18/2022, 4:10:37 PM

私だけ
なんの取り柄もない

7/17/2022, 1:21:13 PM

それほど遠くはないけれど。
彼に初めて抱きしめられた日のおはなし。

疲れ切った彼はしゃがみ込んだまま、
声をかける私の腕を無理やり掴んで。
本当は抵抗できたはずなのに、
手を引かれて床に着地した。
勢いのまま胸に飛び込んで来られて、

目の前で生きている大好きな人のあたたかさだとか
都合良く扱われているやるせなさだとか
悩む彼の元凶になっている申し訳なさだとか

様々なことが頭の中を押し寄せて、ふと視界が滲んだ

読み返していた日記から掬い上げた光景のおはなし。

「俺の前では泣いていいよ」とその日彼は言った。
今では、彼のほうが毎日電話の向こうで嗚咽している。

7/15/2022, 3:48:47 PM

忘れられないことがたくさんある。

すぐ伸びる髪の毛や、黒縁眼鏡の奥の綺麗な二重。
口を曲げる癖。不釣り合いに小さなマスク。
下手くそな笑顔。写真写りの悪さ。
舌っ足らずな喋り方。甘く切ない歌声。
簡単に調子に乗るところ。自己中心的なところ。
顔が広いところ。人望がないところ。
可愛い女の子に弱いところ。情けないところ。
不器用で何も出来ないところ。
気遣えて何でも気付けるところ。
軽々しく触れてくるところ。
電話の向こうで弄んでいた彼の彼。
私の抱き締められた肩。叩かれた背中。交わした唇。
キスを落とされた手や指や頬や吸われた乳首。
たくさん怒られたこと。たくさん悩ませたこと。
都合良く優しい言葉をかけてくれるところ。
私を生かしてくれたこと。

生きたくなかった私にとって、
あなたは救いであり、呪いだった。

生きることを諦めさせてくれなかったから、
私は今、未来を望むことを選べている。

ねえ、
あなたも終わりにしてよ。
あなたの選択肢に、自分で決めることを含むのを。