遠くに行きたくて訪れた街は、意外と自分の街と同じだ。
新しい住宅地の中に何軒か古い家がポツポツとあって、空き地には雑草が生えていて、野良猫がこっちを見つめてる。
それでも遠くの街には自分の街にはない魅力があって、うまく言葉では表現できないけれど、雰囲気というか、街の色が違う。
それを求めて今日も電車に揺られる。
「辛い」「疲れた」「やめたい」
こんな言葉を口にする奴は、根性がないらしい
「辛い」「疲れた」「やめたい」
こういう言葉を口にする人は、自分の限界を知っており、周りに助けを求めることができる賢い人らしい
もううんざりだった
じゃあ俺はどっちなんだよ
限界は人それぞれ… あいつよりできなくても仕方ない
自分で限界を決めるな…俺は諦めてただけか?
神様は乗り越えられない試練は与えない
曇の上はいつも晴れ
そうだよな。もう少し頑張ってみるか。
辛い時は逃げてもいいんだよ
本当にいいのか?許してくれるのか?
俺はこの言葉を聞いて、羽田空港に向かった。
逃げてもいいなんて言われたら、喜んで逃げるさ。
どこでもいいから遠くに行きたかった。外国にいく勇気はないけど、北海道とか九州とか、とにかく遠ければいい。
ちょうどこの日は台風が近づいていて、飛行機が飛ぶか怪しかったが、15分遅れで飛行機が動き出した。
離陸後は中々安定せず、大きな揺れも何度かあった。
ただギュッと目をつぶって耐えた。
揺れが落ち着いたようで、目を開けるとそこには青空が広がっていた。今まで見てた鼠色の雲はなく、快晴だった。
雲の上はいつも晴れ
君は今、何をしているのかな。
学校で手を振ってくれた君に、僕は酷い態度をとってしまった。本当は一緒にポテトを食べに行きたかったのに。なぜか笑顔を向けられなかった。
理由はわかってる。
君のことが好きだから。
君の前だと素の自分でいられるから。
君と過ごす時間が心地いいから。
だから、僕を置いて帰る君が気に入らなかった。
僕はこんなに君のことが好きなのに。
君のいちばんになりたい。
僕は今、君に会いたい。
どうすればこの欲望を抑えられるのかな。
僕はまだ未熟だ。