真赤な太陽に駆け出して

青空の上で転んだら

輝く雲の家に落ちちゃった

当たり見渡しても眩しくて

すぐにまた外へ帰っちゃって

期待と興奮で落ち着かないの

迎えに来たんだ、新しい冒険

お家のラックにかかった相帽

――サメの言うことにゃ、

帽子かぶって

弱音を吐いて心境を吐露

誰かに聞かせるでもない愚痴を

誰もいなくなった後に呟いて

また独りで泣きじゃくる

そんな繰り返しをしていたけど

寂しくなって耐えられなくて

いなくなる前に呟いてみたんだ

そしたらもう独りじゃなくなったんだ

――サメの言うことにゃ、

小さな勇気

人形の中の人形を開けたら

大きな箱が入ってて

大きな箱を大きく開けたら

小さな箱が入ってて

小さな箱を優しく開けたら

誰かの手紙が入ってて

誰かの手紙を開けてみたら

”誰か”がいたんだ

――サメの言うことにゃ、

わぁ！

忘れられない限り人は生き続ける

言い換えればそれは永遠の命だ

しかし本当に生きるものとは

その人が遺したものだ

例え50年が過ぎたとて

その人が作ったことに変わりは無い

未来永劫遺るものだから

決して忘れられない

――サメの言うことにゃ、

終わらない物語

なにかに気づいてそれを言う

その一言で瓦解する人間関係

大したことじゃないと黙っておいて

忘れた頃に牙むく羽ばたき

死に目に会えないからと隠した事実

また会えるといいな言う君

大丈夫だと、誰だってそう言う

みんな嘘つき。

――サメの言うことにゃ、

やさしい嘘