冒険譚を読み漁って

憧れを得る

理想と程遠すぎて

諦めを知る

夢を諦められなくて

知恵を得る

自分のすべてを以て

経験を得た

――サメの言うことにゃ、

まだ見ぬ景色

二度寝する高い日の夢で

愛しい　　を見る

あなたの　　は笑顔を向けて

あなたに優しい　　を届ける

　　はあなたの　を取って

極上の気持ちよさを与えてくれる

あなたを包み込む　　は、あなたに顔を近づけ、

あなたは現実に戻された

――サメの言うことにゃ、

あの夢のつづきを

「鉄はおよそ1600度で溶けると言われている」

「真冬の暖房は換気に気をつけて…」

「このネックウォーマー、暑すぎる！」

「あぁ、ダメだよ、カイロを素肌にくっつけちゃ…」

「そのペアルックいいね、双子みたいだ」

「まるでデートしてる…みたい」

「……手、繋いでいい？」

僕が鉄なら、きっと世界は溶けきってる。

――サメの言うことにゃ、

あたたかいね

前が暗くて見えないから

光を探しに出かけたの

箱に入ってるって聞いたから

錠前を叩いてみた

鍵が見つからないから

周りの人に聞いてみた

誰もそんな物知らなかったけど

帰り道に落ちてたんだ

――サメの言うことにゃ、

未来への鍵

高望みをするのが人間で

見下すものが星々か

玉に瑕とは言ったもので

欠けてしまえばどちらも底辺

そこに価値を見出すなら

きっと誰もが頂点に

生まれ落ちた生命よ

玉になるまで健気であれ

――サメの言うことにゃ、

星のかけら