ひのえ

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7/31/2024, 3:22:49 AM

君の瞳はブルートパーズ
本当に碧いわけではないけれど
夏の空のような無垢の色を思い起こさせる
まるで貴方は少年のままのようだ

私はその前で居心地悪く 大人のふりをする
背伸びをしていなければいけない気持ちになる

私は瞼の裏に少女を隠して
今 貴方に対峙する







お題:澄んだ瞳

7/9/2024, 11:30:15 AM

痛くて苦しいのが良いんじゃないか
辛くなければ祈りとは呼べない
人生の幸せとは泥中の奥底にある宝石


さあ、苦しんでいこう
一度きりの人生だ






お題:私の当たり前

7/2/2024, 11:53:59 AM

嫌いだ
夏の日差しなんか
暑いし 焼けるし 何もいいことがない

だから君もおいでよ
日の当たらない、暗くて冷たい方へ

私のところへ おいで









お題:日差し

6/27/2024, 11:47:46 AM

自分を自分でなくすことができないから
場所を変えてみたい
周りの人間を変えてみたい
自分をやり直すために 自分はそのままで
周りを全部取っ替えたい

そうやってたどり着いた先で
私はまだ私をやっている









お題:ここではないどこか

6/25/2024, 11:33:58 AM

アイボリーの糸を
そっと編み込んでゆく

春の日の薄靄にも似た
柔らかく優しい 花のドイリー

一目編んで
初恋の人を思い出して

ピコを作って
余白の間合いを図る

また一目編んだら
ゆっくり糸を引っ張って

綺麗な花ができたら
しょきんとハサミを鳴らして
それで もうおしまい

初恋にハサミを入れるような痛みも
冷めた紅茶の渋さが上書きしてくれるから

だから
もう おしまい

糸を仕舞ったなら
夏を孕んだ、熱く湿った風がやってくる
それを待っていない人の部屋にも








お題:繊細な花

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