貴方は自分を風に例える
キザなやつだなと思うが、実際そうだった
掴みどころがなく、澱みなく、
そして何より自由で、止まることがなかった
放浪の旅人のようなものなんだろう
多分ずっと、一生そうとしか生きられないんだろう
私は港だった
夜霧の中で彷徨う船でもある
昏い霧を独り揺蕩う者であり、
あるいは帰り着くものを待つだけの人間だ
風が帰り着くのを待ち続けたが、
時折髪を梳くように流れるだけで
ついぞ私の側に寄り添うことはなかった
風に乗れたならよかったんだろうと思う
帆を張ってゆく船であれば良かったのだろうか
あいにくと私に張れる帆はなかった
ただの小舟でしかなかった
あるいは鳥ならば良かったろうか
どこまででも共に行けたろうか
けれど彼が風としてしか生きられないように、
私は夜の霧に霞む港として、
あるいは船としか生きようがなかった
私は今日も風を待っている
お題:風に乗って
目と目が合ったあの瞬間
初恋だと知って
目と目が合った今この瞬間
私はそれを諦めた
私は貴方の特別ではなかったね。
さようなら。
お題:刹那
オセロみたいに
裏表できっちり分かれてたらよかったのにな
今のこの思いはきっと黒なんだろうけど
100%正しいとまで言わないまでも
間違ってないって心の中で僕が叫ぶから
自信がなくなるんだ
ちゃんと目で見てわかるように教えてくんないかな
僕が間違ってるってこと
そしたら 諦めだってつくのに
お題:善悪
願い事を言うより早く燃えてきてゆく
誰が初めに言い出したのだろう
消えるまでに3回願い事を言葉にできたなら叶うと
その人は、叶わぬ願いを持ってたんだろう
絶対に出来るわけのない願掛けだけが
まだ今の時代になっても独り歩きをしている
お題:流れ星に願いを
自死してはいけませんよ。
生きてることは、いついかなる時も尊いのです。
自死したいなどと考えてはいけませんよ。
貴方は生きていなければなりません。
時に苦しく辛いこともありましょうが…。
生きていることは、それだけで素晴らしいのです。
ね、生きていて幸せでしょう?
返事は、はい、ですよ。
それ以外の返事は認めません。
わかりましたか?
…よくできました。
今日も貴方が良い子であることを嬉しく思います。
お題:ルール