西の護符屋

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6/1/2024, 11:53:13 AM

雲梯に 色とりどりの 傘さして
梅雨もジュースや 宴のままごと

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 あの公園にあるうんていの漢字って雲の梯子なんですね。雲の梯子を渡ってるのか、子ども達よ。天使じゃん。

 幼い頃、梅雨の時期になると、外で遊べないのが詰まらなくて、雲梯に傘を差してその下でおままごとをして遊んだことがありました。パステルカラーの傘の屋根がとても綺麗で、下にいる私達はもうお姫様気分。雨は飴だし、rainはdropsで出来ていて、落ちる雫は甘露とばかりに集めてパーティの真似事をしたキラキラした想い出。外国の子も飴が雨のように降る妄想を一度はするのかなぁ。いや日本の子も皆がそこまでは妄想しないのかもしれないけれど。

5/31/2024, 11:05:53 AM

無垢

「お友達になりましょうネ」

私を忘れたばあちゃんと

夜来香を歌う初夏の夜


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 言葉を多用せずに、一行目が祖母の台詞と伝えるにはどうすればいいかを悩んだ。鍵括弧をつけて、祖母が良く使っていた「ネ」を付けてみたが、どうだろうか。くどいかな。

 夜来香はイエライシャンと読む。李香蘭=山口淑子さんの流行歌。夜に甘い香りを放つ実際にある花。日本語歌詞で「あはれ春風に 嘆くウグイスよ」とあるからてっきり春の花と思ったら咲くのは7月〜10月の晩夏らしい。

 ばあちゃんは窓から入る風にのって花の良い匂い(沈丁花やジャスミン)がしたから思い出して歌ったイメージ。だからまだ肌寒い春や暑くて冷房かけちゃう盛夏ではなく初夏と明記したし、語呂的には悩んだけど最後に夜を入れた。もっと意味豊かな季語でも使うべきかと悩んだけど夜来香へのピントがボケそうでやめた。
 
 読んだ方誰か1人の脳内にでも、かなり掠れてるけどはしゃいだばあちゃんの歌声と少し恥ずかしそうに小声で歌う孫の歌声が風に乗る姿が想像されていたら、とてもとても嬉しい。

5/30/2024, 12:06:57 PM

終わりなき旅

貴方の大切な子どもたちは
今日も世界中を旅してたくさんの人と出会ってる。
私も彼らから抱えきれないほどのお土産を貰ったんだよ。

朝のラジオ番組
学校の掃除の時間
初めての発表会
好きな人に気取って貸したCD

音楽室の縦ロールのおじ様
真夜中の学校でなら
私の下手な演奏を聴いてくれるかしら。


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上記の作品は作品として

蛇足の別の独り言

大丈夫
大丈夫
人の命において、終わりなき旅なんてない。
だからさ。
人生が旅というのなら
旅は恥の掻き捨てでいいじゃんね。

5/29/2024, 11:43:20 AM

ごめんね

口癖のように言ってしまうね

時に聴きたくない言葉
時に言わせたくない言葉

ごめんねとありがとうをすぐに言える人間でありなさいと
出来た大人の真似して叱るおかあさんの鼻
偶には押して豚鼻にしていいんだよ

ごめんね

5/28/2024, 10:24:11 AM

私、風になったら
チロの鼻先をくすぐって
ツバメの子の旅立ちを手伝って
黄金の麦畑を渡って
あの人の白い半袖を揺らしたいわ

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