2/5/2025, 7:28:36 AM
「最悪の贈り物」
何もかも失っても、手放せなかった。
あの人からもらった、言葉。
それは原動力でもあるけど、呪いでもある。
二度と会うことが出来ないのに。
私はあの人を探してる。
あの日の言葉を確かめたくて、それに縛られて生きている。
すべて燃えてしまえばよかったのに。
思い出の物だけではなくて、私を縛り付ける鎖も。
次に逢うとき、私は自分の生き方を恥じないでいられるだろうか。
あの人が天に還ったことを、いまだに認められないでいる。
────永遠の花束
2/4/2025, 8:04:17 AM
「貴女を好きになりたくない」
どうして貴女は私に優しくするの。
散々、貴女と彼との仲を邪魔したというのに。
何も無かったかのように、貴女は私に接する。
直接嫌な態度を取ったこともあるし、ありもしない噂を広めた。
貴女を蹴落として、彼を私のものにするためにしたことは、すべて逆の方向へ進んだ。
彼に断罪され、私は全て失った。
ただ教室の自分の席に座っているだけでも冷たい視線が刺さる。
それなのに、貴女だけは態度を変えない。
どうして。
どうして。
私が憎いはずでしょう?
ザマァって思ってるでしょう?
どうして私なんかに優しく出来るの。
だから、貴女は彼からも、みんなからも、愛されるの?
やっぱり、私、貴女が嫌い。
嫌いだから、これ以上私に優しくしないで。
貴女を好きになりたくないから。
────やさしくしないで