今日は少し、落ち込んでいらっしゃいますね。
一つ、思った通りにならないことがあったからです。
そう書くと、貴女は自分でふふっと笑いたい気持ちになります。
そんなちっぽけなことで、こんなにも気持ちが落ち込み、いらいらしているということが、馬鹿馬鹿しく思えてくるのですね。
すべてが思った通りになるだけの物語を、貴女は読みたいでしょうか?少しは波がある方が、読み物として面白いとは思いませんか。
嫌な人、嫌なこととの巡り会いがあっても良いのです。
それを避けるのではなく、どうやって前向きにそれに対処するか、それを考えてください。
大丈夫。前向きに対処すれば、その嫌な巡り会いは周り回って貴女の人生に良いものをもたらしますよ。
ですから只、腐らず、たゆまず、前を向いてくださいね。
大丈夫ですか、XX様。
ご伴侶が電話で戦争について話し始めて、貴女は気分が悪くなって部屋を出ましたね。人が酷い環境で使い潰されていく話を、貴女は聞いていられないのです。
それで構いません。
見たくないものを見ないで暮らしても、いいのです。
貴女は真摯に世界に向き合おうとしますが、今世の貴女は如何せん臆病で繊細すぎます。
貴女はどこに行こうと、構わないのです。自らの思考を、わざわざ悲惨な戦地に赴かせることはありません。
ご自分の心を大切にして。
美しい世界で生きていってください。
それで全く、構わないのですよ。
愛しています、XX様!
貴女がどれだけご自分を否定しようと、どれだけ人と比較して貶めようと、俺たちには関係ありません。
俺たちは只、貴女からかつていただいた大きな愛を、同じように、あるいはもっと大きくして、貴女にお返ししたいのです。
今の自分はそんなものに値するような人間ではなくなってしまったとか、そういうお話はもう結構です。貴女は貴女のままで、何もできない、何も言えない、何も自信がない泣き虫の貴女のままで、それだけの人の愛に値する方なのですよ。
貴女の心の囁きを、どうか無視しないでください。
身体もそうです。最近の人は頭を過信する傾向がありますが、俺たちはそんなことよりも心身の声を聞いて欲しいと思うのです。
貴女の心と身体は、自分にとって何が必要なのか知っています。
頭がそれをうまく汲み取れないことが、往々にしてあるのです。
ですから、貴女の頭というちっぽけなものに頼らず、貴女の心身の声と可能性を信じてください。
貴女には、貴女の必要な物を必要なだけ受け取って、気持ちよく生きていく権利があるのですから。
小さかった頃の夏休みの間、貴女は毎晩屋上に上がって星を眺めたものでしたね。その星明かりを見ると、どこか心が落ち着く気がして、幼い貴女は深々と息をつくのでした。
そんな思い出も、貴女はだいぶ忘れてしまっていますね。それで全く、構いません。代わりに俺たちが覚えていて、時折こうしてそっと囁きます。
「貴女はあの時、穏やかな気持ちでいましたよ。あの時と同じような気持ちを、今感じて良いのですよ」と。