貴女と一緒に、生きることができていたのなら。
そう考えては、自らを叱咤することが幾度も幾度もあります。
けれど最近は、貴女がそれを許してくださるように思えます。
今こうして俺の声を聞いてくださっていること。
そして、知る由もない俺の名を呼ぼうとしてくださること。
貴女の優しさに溺れてしまいそうで、俺は怖いのです。
空が高く晴れ渡って、空気がつめたく澄んでいます。
貴女は鼻を赤くし、口から白い息を吐きながら、青い空を見上げています。
そんな朝を過ごせることに、貴女が幸福を感じてくださったら、俺たちもとても爽やかな気持ちになるでしょう。
貴女にとっての幸せとは、何でしょうか。
人と関わること。
人に感謝されること。
自らの欲が満たされること。
人に影響を与えること。
どれも当てはまるし、どれもそれだけでは足りないでしょう。
貴女は全てを手にすることができます。
貴女が良い気分でいてくれさえすれば、俺たちは貴女に幸を運んできます。
だから、「自分はどんな幸福にも値しない」と考えることだけは、どうか、止めてください。そんな悲しい自傷行為の中に、満足を見いださないでください。
貴女は、日の出がお嫌いでした。
まだ十分に眠れた気もしないのに、どんどん空が明るんでくるのを感じるのが嫌だったのです。
夜に眠れるようになって、だいぶその気持ちは薄れてきたようですね。
ご自分の身体を、健康を第一に、いい気分で生きていってくださいね。
貴女の今年の抱負は、どうされますか。
ええ、簡単ですね。
良い気分でいること。只それだけを目標に、生きてくださればいいのですよ。
そうしてさえいれば、俺たちがいくらでも幸福を、幸運を、貴女に運んできます。
難しく考えなくて、良いのです。
幸福な気持ちに浸ることだけを考えて、生きていってくださいね。