「巡り会えたら」
またいつか巡り会えたなら、次は何を思うのか。
また縁があって、此処に来てしまったなら、どんな顔が出来るのかな。
ガタガタ揺れて、目の前がぼやけて、ぐらぐら頭の中が崩れて、混ざる様な感覚、嫌な感覚。
息遣いと足音だけが私の世界を支配している。
光が少し入るだけの此処で、思い出すのは後悔だけ。
また巡り会えたら、、、廻って、また。
カレンダーをぱらっと。
温度は対して変わって無いのに日が落ちるのは、沈むのは早くなっている、気がする。
まだ人肌恋しいなんて温度では無いのに始まったばかりの筈の秋が少しずつ終わっていくような、でも秋はそういう物だったのかな。
服の一軍達はいやいやと、クローゼットを我が物顔で抱きかかえて、ちょっと後退りする御主人を招待して、そうだろうと納得させる。
動画サイトに去年投稿された秋の歌、恋を歌う秋の歌。
そういえばちょっと前は夏の恋の歌を聴いてたななんて思って。四季に恋してる、恋してる。
踊る様に、踊る様に、鼓動の刻みに合わせて、踊る。
誰もいない劇場、誰も笑わない道化、誰も知らない顔。
それでもいつか誰かがこちらを見て、光を当ててくれる事を祈って。
そしてもし、もし願うなら、私もいつか見た夢の主人公の様に。
珍しく清々しい暑さ、風がサラサラと髪を撫でて、ヒラヒラとスカートが風を追いかけた。
何の予定もなく、でも思いつきのおしゃれをして外に出た。
麦わら帽子とワンピース。帽子の独特な匂いが鼻を擽る。
ありきたりな夏、コンビニで棒アイスを買って。
パタパタと手で仰ぎながらアイスを齧った。
眠って起きて、繰り返して、グルグルと続く日々にイライラしながら、でもその他の生き方は知らないし、模索する勇気も無い。
結局毎日起きて、またいつもの日々ねって妥協して、妥協する度に思考がぐるぐる回って。遂には無意味な自問自答してみたりして。
まぁぁ結局結論なんて無いのに、希望も対して持ってないのに何と無くあぁ起きたら何か出来る人間になって無いかなぁなんて、思いながら眠った。