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8/2/2024, 11:41:10 AM

「貴方は、病室って、好き?」
珍しく彼女から話しかけられる。
「好き、といえばそうだし、嫌い、といえばそうだよね。どちらも、かな。」
職業柄どうしてもね、と苦笑しながら答える。
「………そう。」
彼女から聞いてきたのにあまり興味がなさそうだ。
「君は好き?病室。」
「嫌い。………あの場所に、似てるから。無機質な感じが。」
彼女の目にははっきり恐怖が浮かんでいた。
彼女を安心させるように頭を撫でた。

8/1/2024, 10:56:02 AM

「明日、もし晴れたら何をしたいかい?」
「………別に何も。ただ変わらない日常を過ごすだけ。」
彼女に冷たくあしらわれる。
「こう、散歩したいとか、プール行きたいとか、ないの?」
「ない。外に出るのは自殺行為だよ。」
「………まぁねぇ………。」
苦笑するしかなかった。

8/1/2024, 3:39:48 AM

「人間ってね、愚かだよね。」
彼女は光のない目でそう言う。
「まぁそうだな。間違いではない。愚かであるから、様々な問題が起きてるもんな。で、いきなりそんなことを言い出してどうしたんだ?」
「だから、一人で居たい。」
彼女がそう言った途端辺りの温度が数度下がった気がした。
「…僕がいるのも駄目?僕人間じゃないよ?」
「人間じゃなかろうが、意思疎通できるものと一緒にいたくない。どうせ争いとか起きるし。面倒くさい。」
「あー………まぁね。」
彼女は効率を重視する。
何を言っても無駄だと悟り部屋を出ていった。