「巡り会えたら」
もう一度会いたいと、思う人達に会えるだろうか。会えたら何を言いたいか、でも目の前にいたら、何も言えなくなってしまうだろう。
でも確実に言えることは、もう一度会えたら、巡り会えたら、無理やりにでも笑顔を作って、涙と鼻水が同時に出る、とても変な顔になるのは確実だろう。
「奇跡をもう一度」
奇跡というものに、お目にかかったことはない。
後から考えるほど、それは必然だったから。
もしも奇跡 があるのなら、もう一度はないだろう。
私自身が引き起こせず、目に見えない何かが決めるのだろう。
「窓から見える景色」
個人の都合、友達の都合、地球の都合で
もう一度見たくても、見られない景色がある。
新しい窓から見える景色。
それを友達に、あの世で会えたら教えてあげよう。
ただそれは当分先になるから、もう少し待ってておくれ。
なるべく話せる内容を、沢山ストックしておくから。
「形のないもの」
形のないものには種類がある。
愛、憧憬、妬み、嫉妬。
それらのものは、人としての魂を作り
枯渇する程、憧れ、 焦がれる。
「命が燃え尽きるまで」
命が燃え尽きるまで、何かに夢中になって、
今まで生きていただろうか。
人は死んだら星になる、と、誰かが言った。
私は星になれるような、人生を歩んでいただろうか。
仮に星になっても、私のことを思い出してくれる人は、いるのだろうか。
そんな人はいなくても、例え星にならなくて、
命が燃え尽きるまで何かに夢中にならなくても、
ろうそくよりもか細い心の灯りを持って、普通の人生を私は生きる。
「命が燃え尽きるまで」
このフレーズのようなドラマや、小説のような人生を送る人間なんて、一握りだけだ。
そんな人生を送る人間は、私達のような普通の生活を望む事を、何人知っているだろうか。
普通がどんなに幸せか。それがわかった時、この世界はたぶん、不幸せのどん底なのだろう。
それこそ今どこかで、繰り返し行われている戦争で、心が追い詰められている時だろう。
何気ない日常に感謝の祈りを。
命が燃え尽きるまで、追い詰められる事がない、世界に祝福を。