「形のないもの」
形のないものには種類がある。
愛、憧憬、妬み、嫉妬。
それらのものは、人としての魂を作り
枯渇する程、憧れ、 焦がれる。
「命が燃え尽きるまで」
命が燃え尽きるまで、何かに夢中になって、
今まで生きていただろうか。
人は死んだら星になる、と、誰かが言った。
私は星になれるような、人生を歩んでいただろうか。
仮に星になっても、私のことを思い出してくれる人は、いるのだろうか。
そんな人はいなくても、例え星にならなくて、
命が燃え尽きるまで何かに夢中にならなくても、
ろうそくよりもか細い心の灯りを持って、普通の人生を私は生きる。
「命が燃え尽きるまで」
このフレーズのようなドラマや、小説のような人生を送る人間なんて、一握りだけだ。
そんな人生を送る人間は、私達のような普通の生活を望む事を、何人知っているだろうか。
普通がどんなに幸せか。それがわかった時、この世界はたぶん、不幸せのどん底なのだろう。
それこそ今どこかで、繰り返し行われている戦争で、心が追い詰められている時だろう。
何気ない日常に感謝の祈りを。
命が燃え尽きるまで、追い詰められる事がない、世界に祝福を。
「喪失感」
人生で3回、喪失感を味わった。
みんな私を置いて逝ってしまった。
幸い友人はいない。
だからあと、喪失感を味わうのは1回
いや2回だけ。
大切な人、どうせ逝くのなら、
私の後に行ってくれ。
「世界に一つだけ」
私自身が世界に一つだけ。
私の心も。
こうしてここに書いている私の言葉も、声も、
世界に一つだけ。
あぁ人がいる限り、この世に世界に一つだけが溢れている。
「踊るように」
踊るように足は進み、回るように時は動く。
そして静寂。
それでも人は歩みを止めず時を追いかけ、私を残す。
背中を押すのはどこの誰。
その手は友よ、君がいい。
君はいないから進めない。
でもせめて方向だけはさしておくれ。
そうしたら私は前に進める。