「終点」
人生は旅だとよく言われる。
今、私はどの辺だろう。
終点間際になったら、私はどうなんだろう。
怖いのか、喜ぶのか、泣くのか分からない。
けど、1つだけ言えることは。
先に終点に行ってしまった友人が、私を待っていてくれるのか。
それがちょっと楽しみだ。
「 うまくいかなくたっていい」
今日はうまくいった。
昨日はうまくいかなかった。
一昨日はどっちだっただろう。
プライベートも仕事も、充実している時はあっただろうか。充実してる時はいつだったろうか。
計画したとしても、うまくいったことはない。
嬉しい誤算、嫌な予感、予想外の横やり、気分の浮き沈み。いろんな要素が絡まるのだ。
だから考えなくていい。美味しいものを食べて、 笑って、ゆっくり眠ろう。
上手くいかなくたっていいんだ。
明日は明日で何とかなる。
「 蝶よ花よ」
美しい。遠くから見ると、美しい。
顕微鏡で見てはいけない。
小学校の時、蝶や花のアップを見た時は、トラウマものだった。
遠くから眺めて美しいと、褒め称える存在があるのを、その時知った。
あぁ蝶よ花よ、 遠くから私は眺める。
美しくあれ。
「太陽」
昔、太陽に手をかざし『この瞬間を絶対忘れない!』と心に誓った。
が、日付とか歳とか、色々言ってたのに、手をかざした事実しか覚えていなかった。
この意思を忘れないと、思いながら手をかざした。
あの頃の太陽よりも今の太陽は、ちょっと眩しい、きつい。
「目が覚めるまでに」
あの時はどうやって眠っただろう。
友人が死んだ時、私は何をどう思ってただろう。
心と体がよくわからなくて、あの時はどうやって眠ってただろう。どうやって目を覚ましたんだ。
葬式と告別式の時は覚えている。
でもその前後が、全部が前が覚えていない。
私はちゃんと寝たのかな。
今もこうして生きて、文字を書いているのだから 生きてはいる。
そして皮肉なことに歯の痛みが、私が生きている証になる。
「病室」
病室に対して、いい思い出がある人はいないだろう。
大抵、死がまとわりつく。
ちゃんと治して退院する人もいるが、仕事の関係で亡くなった人の棺桶を見ると、気が滅入る。
入院している時間が短いと無機質だが、長期入院している人は、各々が物を持ち込んでそれなりに彩りを見せる。
いいとも悪いとも言えないそれが、なんとなく生を感じる時がある。
仕事関係で病院にいるが、知り合った人が1人でも多く、退院できるように私はいつも祈っている。