君が居ないことを知っていた
自ら隠れたことを知っていた
君が居ないことを知っていた
一人旅立ったことを知っていた
君が居ないことを知っていた
秘密を暴いたから知っていた
君が居ないことを知っていた
でもそれが
君を諦める理由にはならない
‹君を探して›
地域で一番
国で一番
史上最高
空前絶後
世界一
銀河一
宇宙一
一番
一番綺麗だった
僕には、見えなかったけど
‹透明›
始めましてじゃなかった
多分、きっと
差し出された左手は自信無く揺れて
知っていた、淋しいくらい
涙が溢れた
唇が動いた
それでも、誰か分からなかった
安心したみたいに笑っていた、
君の名前を呼べなかった
伝えたいことが
あった、
はず、
で、
‹終わり、また初まる、›
石屑と氷粒を辿って行こう
鋼片と記録を辿って行こう
重たい力を引き千切って
君の生きた大地まで
冷え固まった痛みを
オウトツの不安定を
辿って行こう
君の帰る街まで
圧縮の誘惑に乗らぬように
煙るガスに惑わぬように
辿って行こう
君のいた場所まで
熱く燃える星を
水満ちる星を
辿って行こう
君の旅路を
‹星›
「でもどうせ、『願い事を増やしたい』とか、
『時間を巻き戻したい』とか、
『生き返らせて』とかは駄目なんでしょう?」
「だからね。私、意地悪を言うわ」
「『もう二度と、誰の願い事も叶えないで』」
‹願いが1つ叶うならば›
君よ死んでくれるなと
哀しく切実な祈りの声
待つ者も未来もその手に在りて
尚無為に捨てねばならぬ命
一等好きなうただった
一等好きなうただけど
身に迫る感情にならぬことを
実の経験とならぬことを
不定の先を臨みて望む
‹嗚呼›
お決まりノックはリズミカル
何処でも良いから扉を開け
大人には内緒の秘密基地
子供達だけの魔法の公園
声も性別も肌の色も
耳の形も手の数も
生まれた世界も違うけど
魔法の公園ルールは一つ
破っちゃったら永遠に
‹秘密の場所›
「お前その歌好きね」
「君にも歌ってあげようか?」
「冗談。倒せたら聞いてやるよ」
「もう。直ぐに聞かせてあげるからね」
‹ラララ›