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始めましてじゃなかった
多分、きっと
差し出された左手は自信無く揺れて
知っていた、淋しいくらい
涙が溢れた
唇が動いた
それでも、誰か分からなかった
安心したみたいに笑っていた、
君の名前を呼べなかった
伝えたいことが
あった、
はず、
で、

‹終わり、また初まる、›


石屑と氷粒を辿って行こう
鋼片と記録を辿って行こう
重たい力を引き千切って
君の生きた大地まで

冷え固まった痛みを
オウトツの不安定を
辿って行こう
君の帰る街まで

圧縮の誘惑に乗らぬように
煙るガスに惑わぬように
辿って行こう
君のいた場所まで

熱く燃える星を
水満ちる星を
辿って行こう
君の旅路を

‹星›

3/13/2025, 8:17:06 AM