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1/26/2025, 10:53:58 AM

千夜一夜を超えて尚
続きは明日と目を閉じる

万夜億夜超えて尚
続きは明日と目を閉ざす

続きを願うその声を
明日も聴いていたいから

‹終わらない物語›


「ね、これから言うのは嘘だから」
「だから明日には忘れてね」

「君と戦いたくなかったな」

‹やさしい嘘›

1/24/2025, 10:02:33 AM

瞼の暗闇 赤肌色
元気な挨拶 弾むお喋り
花の甘さ 油の空腹
日差しの熱 風の痛み
私を取り巻く世界のこと
広い広い世界のこと
愛しかったその世界は
もう記憶にしか残らない

‹瞳をとじて›


大事なあなたに
大切なあなたに
より良く歩む賢さを
到達へ臨む丈夫さを
表現を満たす感性を
喪失しえない強靭を
誰もが愛する心根を
誰かを愛する特別を
ああその前に大切な一つ
大事な大事な宝物
あなたの生きる道しるべ
あなただけの名前を一つ

‹あなたへの贈り物›

1/22/2025, 9:33:58 AM

針指す先にお宝があると
水平線をずっとずっと
ずっとずっと行ったなら
きっと此処に戻れたのに
虹の最果に寄り道したなら
きっともう全て忘れたね

‹羅針盤›

1/21/2025, 10:08:27 AM

「この道を行きたい人が居たんだよ」
「この道を行きたい人がいたんだよ」
「賢い人だった、美しい人だった、優しい人だった、
 楽しい人だった、落ち着いた人だった、
 機敏な人だった、力強い人だった、」
「誰も彼も素晴らしい人たちばかりだった」
「誰もが行きたがったから、僕も行きたかった」
「共に行きたかったから、僕も行きたかった」
「誰よりもこの道を望んでいた、
 誰よりもこの道が似合っていた」
「誰よりも、
 誰よりも、
 こんな僕よりずっとずっと!!」

「この道を行きたい人が居たんだよ」
「この道を行きたい人が居たんだよ」
「どうしてか誰も居ないけど」
「どうしてか僕しか居ないけど」

‹明日に向かって歩く、でも›

1/19/2025, 11:32:55 AM

大好きでした、大嫌いです
憧れでした、理解しました
見るだけで幸せでした、話したくも無いです
太陽の様でした、真っ暗闇が似合いました
本当に触れたかったです、本当は触れたかったです
 でも
君は消えてしまいました、君を残していきました
 一人分の身体だから
君と一緒にいたかった、必要無くなればいいと思った
これから先は一人です、これから先は一人です

私だけの知る君の名を、一つだけ残ったその証拠を
せめての餞に忘れないで

‹ただひとりの君へ›


そっとかざした瓶の中
からころ転がる金平糖
そっとすくった匙の中
ゆらゆら揺れた浮き星
そっとそそいだ盃の
写し鏡の星空よ
もうすぐ喰われるこの星の
行き着く先がその胎なら

‹手のひらの宇宙›


どうか運んではくれまいか
あの花咲き誇る庭へ
歓声響く潮騒へ
甘く香り渡る森へ
炎揺らぐあの部屋へ
どうか運んではくれまいか
この目だけで良いから
どうかこの身が消え去った
先の未来の希望をどうか

‹風のいたずら›

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