異雪

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10/21/2024, 8:50:39 PM

・声が枯れるまで

うるさいくらいに大声で泣き喚いてた。
誰か一人には届くと思ってたから。
でも私一人が傷ついただけで現状は何も変わらなかった。
心も喉も傷つけて、それで終わり。
奇跡の大逆転もハッピーエンドもここには無かったんだね。

10/20/2024, 1:16:21 PM

・始まりはいつも

目があった。ただそれだけ。本当にそれだけで私は恋に落ちた。
もっと相手を知るべきだ、とか。
惚れっぽい人は軽い人だ、とか。
それらしい事を言われそうだし私もそう思ってしまう時はある。
それでも心が動いちゃった以上はこれを「恋」と認識するほか無いのだ。
例えそれが分かりきった結末を迎えたとしても、私はこの浅はかな恋を大事にしてしまうのだろう。

10/17/2024, 10:13:28 AM

・忘れたくても忘れられない

親にされたこと。クラスメイトにされたこと。元彼にされたこと。上司にされたこと。
全部。全部。全部頭から離れない。
私だけ覚えてるのが許せない。私だけが引きずってるのが許せない。
嫌な事しか思い出せないのが許せない。
何もかも許せない自分が許せない。
いっそ記憶喪失にでもなってしまえたらやっと幸せになれるのに。

10/17/2024, 3:08:00 AM

・やわらかな光

オレンジ色の光に照らされた水槽と、その中で静かに佇む1匹の亀。
今日も人工の太陽を拝んで1日を過ごす君が愛らしくて仕方ない。
今度の休日は一緒に日向ぼっこしたいね、と自宅に届いた電気代の支払い用紙を見ながら心の中で思うのだった。

10/15/2024, 9:04:54 PM

・鋭い眼差し

私だけしか見えない貴方が大好き。
他の人は知らないその表情が大好き。
可愛くて、愛おしくて、ちょっとだけ怖いその目が大好き。
出来れば一生見ていたいけれど、そんなことを望んだら貴方を困らせちゃうから。
だからこの感情は死ぬまで黙っておくね。

今日も小さな願望を隠して貴方に眼鏡を渡す朝。

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