夏の忘れ物を探しに
私は夏に何を忘れたんだろう。何を忘れたのか分からないくらい無我夢中に走り抜けた。
ここにある
わたしの居場所はここにある。
そう気づけるのは終わりを意識し始めてから。もっと早くに気づけていたらもっと大切に時間を過ごせたかもしれないのに…。
そう思ってからまた気づく。「大切に」なんて振り返った時に思う感情であって、わたしはすでにたわいの無い時間を大切に過ごせていたのだと。大切な時間を過ごせていたからここが居場所になったのだと。
順番が逆なんだよね。
真夏の記憶
高校3年間の部活。もちろん夏休み中も部活は毎日あった。楽しいこと、しんどいこと、暑いこと、喉が渇く事、水がぬるいこと、学校の水道水が美味しくないこと、と思い出は沢山ある。
でもなぜか1番はっきり覚えているのは、部員と初めてぶつかった時のこと。目指している所とか、熱量とかの違いを初めて感じて、自分は一人で頑張っていかなくちゃならないのかと思った時のこと。孤独で、責任が重くて、期待もすごくて、押し潰れてしまうんじゃないかと思った時のこと。
あの時の私に伝えたい。あなたには、ちゃんと仲間ができるよって。ひとりじゃないよって。
キラキラなんかしてなくて、躓きながら、こけながらの泥まみれの高校生活だったけど、でも!!
でも、これも全部、私の大切な真夏の記憶。
こぼれたアイスクリーム
溶けた、ではなくこぼれた。こぼれたという響きは、いっぱいいっぱいの所にさらに加えられて、あっ!っていう感じがする。
あっ!いすくりーむって事??????
やさしさなんて
「優しいねって言われるとさ、優しくなきゃあなたじゃないよ、だから優しくあってねって言われるみたいで。…苦しいんだよね。」
そう言って困ったように笑う君。
でもそう思える君はやっぱり本当に優しくて。君の素晴らしさを伝えたいけれど、“優しい”以外にぴったりな言葉が僕の中にはないから、だから。
「やさしさなんてなくても、僕は君が好きだよ。」