2/20/2026, 10:06:07 AM
『同情』
頑張ったよと
よくやったよと
仕方ないよと
晴れやかな僕の心には
要らない文字列
君に別れを言われたことに
僕にはもう陰りはない
青々とした僕の世界に
そんな言葉は似合わない
君たちは後から追うと良い
僕はもう前を向く
2/19/2026, 10:10:45 AM
『枯葉』
さわさわ鳴る振袖草が
沈む夕日を見送っている
くるくる落ちるもみじ葉が
かさかさと音を立てて
風下に積み重なっていく
払っても払っても
掃いても掃いても
次々風に流されてくる
いっそ燃やしてしまおうか
もう構うことは無くなるだろう
ふと遠くの山を見た
燃え盛るような
赤と黄の着物を着た山が見えた
僕が燃やす必要はない
自ら燃え盛り生きている
見上げた空はどこまでも青く
それで頭を冷やすことにした
2/18/2026, 10:04:57 AM
『今日にさよなら』
明日は明日の風が吹く
そよ風か
暴風か
竜巻か
明日にならないとわからない
今日は今日で風が吹いた
それは柔らかな風だった
今日の風が続くよう
明日の自分に襷を渡す
2/17/2026, 10:06:00 AM
『お気に入り』
その辺で拾った小石や小枝
風に乗ってきた淡い花弁
打ち上げられた丸っこいガラス
大事に箱にしまっていたのに
どこで無くしたのだろうか
子供の頃の思い出と共に
確かにここにしまっていたのに
仕方ない
もう一度集めに行こう
そして今度は
思い出と共に
心の棚に飾っておくのだ
2/16/2026, 10:12:32 AM
『誰よりも』
死者は山に帰るのだと
太古の人はそう言った
星となって見守ってくれている
そう唱えた人もいた
全ては無に帰ると
そう説き回った人がいた
墓の中にその人はいないと
そう歌った人もいた
ならば今
君は一体どこにいる?
誰より想っている自信はある
無から有が生まれ得ると
そう発表した学者の言葉を
薄ぼんやりと信じている