2/15/2026, 10:12:05 AM
『私から届いた手紙』
ポストに入ってた古びた封筒
忘れてた記憶を呼び覚ます
中に入ってた手紙には
褪せた数枚の桜の花びら
パリパリに乾いた茶色の欠片が
セピア色から色づいていき
記憶の中の桜が咲いた
手紙に書かれてた名前は
まごうことなき自分の名前
『10年後の私は何をしてる?』
それには返事を書けそうに無い
でも
水墨画のような心の中で
桃色の雫が広がっていく
10年後の私宛には
なんとか言葉を紡げそうだ
部屋に埋もれていた封筒に
同じ言葉を書くことにした
2/14/2026, 10:05:07 AM
『バレンタイン』
今日は2月14日
約分すれば1月7日
1月7日は君の誕生日
気の早い
捻くれて臆病な僕は
先月おめでとうと
突然言ってしまったけど
君はただただ笑ってたね
僕の気持ちを知ってたのかな
「次は4月28日?」
桜は散ってしまってるだろうけど
ピクニックにでも誘ってみよう
2/13/2026, 10:10:05 AM
『待ってて』
夕日が影を落とす道
そろそろ宵の明星が見えてくる
そして僕の心にも
夜の帳が下りてくる
朝焼けを見たのは
いつが最後だったのか
夜の闇を纏うように
静かに静かに生きていた
「待ってて」と君に言われたが
眩しい太陽を見据えるのは
まだ僕には勇気の要ること
そう
君は太陽なのだ
もう少しだけ待っててくれ
夜の住人の僕には
光に目を慣らす時間が要る
2/12/2026, 10:09:50 AM
『伝えたい』
この声さえ届くなら
この言葉が届くなら
この手紙が届くなら
君に何を伝えよう
ただ白く
アラームの鳴る
消毒液臭いこの部屋から
どう思いを伝えよう
せめて部屋の薔薇の香を
カスミソウの淑やかさを
トルコキキョウの鮮やかさを
どうか
なんとか
伝えてください
2/11/2026, 10:29:39 AM
『この場所で』
気づくと
アネモネの広がる丘に居た
気づくと
潮騒響く波打ち際で泣いていた
気づくと
紅葉の流れる小川を見ていた
気づくと
細氷煌めく山に居た
どれも君と来たかった場所
そんなことを思いながら
情景を切り取った写真を見ていた