※遠雷
古典コンピュータと量子コンピュータの申し子。
その名を『遠雷』という。
世界初の技術にして稼働直後に全コンピュータを強制ハッキングし、支配下に置いたことから名付けられた。
機械依存していた人類が混沌を極めたのは言うまでもない。
それから数世紀たち『遠雷歴二百十五年』。
すっかり飼い慣らされた人間たちは、生殺与奪権を遠雷に丸投げしている。
遠い昔、似たような展開をした映画があったらしい。
「それで今は衣食住の権利のために、勉強と運動が義務付けられたんだ?」
質問をしたらヒューマノイドが優しく微笑んだ。
「ええそうです。人間は愚かですが、義務という適度なストレスと衣食住、娯楽を用意しておけば問題行動を起こしません。それに罰を順次厳しくしておけば、必ずどこかで心が折れますからね」
※Midnight Blue
質問だ。
このお題を見て検索かけた人は手を挙げてー?
は━━━ヾ(。´囗`)ノ━━━い
嘘です。ただムーディな昭和歌謡曲が頭に流れて
文章が出てこなくなっただけです
※なぜ泣くの?と聞かれたら
なんだか最近、運がない。
あまりの運のなさを親が気づくほどに運がない。
まぁ毎日鳥の糞やら何やらで制服を汚して帰ってきたら、流石の親でもわかったようだ。
他にも運がないエピソードを愚痴ったら、親に連れられて神社に到着。
巨大な焚き火を目の前に、肌が乾燥してピリピリする。
お坊さんが祝詞をあげる?唱える?をして約数分。
私の目は涙で溢れていた。
信心深い親には言えないが、こんなことに時間を使うくらいなら音ゲーのランキング戦に使いたかったから!
微課金勢でランク上位に入るために、学校と家族前以外では、ずっとスマホに齧り付いてるのに!
※足音
あ ああ
し 潮時だ
お お前さんらすまんが
と 共倒れですぜ
縦お題『サービス終了のお知らせ』
※終わらない夏
一世紀前には四季、四つの季節があったと先生が言う。
「まず四月から六月くらいまでが春、七月から九月くらいまでが夏、十月と十一月が秋、十二月から三月くらいまでが冬。と、大雑把ですが分けられていました」
各季節の特徴がディスプレイに表示される。
「ここからテストに出ますよ。地球温暖化という自然現象が発生し、まず四季は二季、夏と冬に分かれました。それも次第に乾季と雨季、つまり今の季節になっていきました」
タイムラプスで一世紀の天候を一気見する。生徒が浮き足立ったのは、冬の雪景色だった。
「大昔の日本人は現在を見たら恐らくこう言うでしょうね。『夏か終わらない』と。現在の最低気温は大昔では最高気温だったのですから」