浅塩

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12/28/2022, 2:46:50 PM

冬休みに向けて、と書かれたプリントが配られる。
どうせいつものあれだ、早寝早起き、計画的に過ごすとか書いてあるやつだ。
小学校の頃も似たようなの言ってたよなぁ…と思う。
でも、みんな1番に考えていることは共通しているだろう。
「私いつも思うんだけど、冬休みって短くない?2週間ちょいぐらいしかないじゃん」
そう。その通り。冬休みは夏休み比べてはるかに少ない。
冬休みは結構あっという間に終わってしまう。
放課後となると、授業で渡された宿題や、冬休み関連の話になるのは仕方ない。
「ねぇ、英語の宿題みた?」
「見たー!マジ多くない?何あの量。しかも休み明けにまとめテストって…」
「数学とかもなかなかあるけどね…」
などと話しながら、校門を出て2人で駅に向かう。
「あーあ、私夏休みは宿題に追われてたから冬休みはゆっくり過ごそう!って思ってたのに」
「そんなこと言ってると、冬休みも追われちゃうよ?」
それはやだー!といいながら突然、隣の友人が拳をぶあっと上げだした。
「でも遊びたい!勉強ばっかじゃ何の休みなの!絶対に私は遊ぶの!」えいえいおー!と叫び出す。
「遊ぶ、遊ぶって何するのよ…せめて宿題だけはやりなよ」
「宿題は何とか終わらすから!それよりもどこ行く⁉︎」
「あ、遊び相手私?」
「えっダメ?遊ぼうよ。」
私はあんたと違って真面目に勉強する予定だったんだけど…とは思った。
でも、ここまでキラキラした目で誘われたら…
「しょうがないなぁ、良いよ別に」
「本当⁉︎やったー!!ありがとうねー」
素直じゃないなぁ、と思う。普通に誘われるのは嬉しかった。
まぁ、恥ずかしくて言えないけど。
とりあえず、冬休み楽しみだなぁ。

12/27/2022, 1:49:42 PM

慌てていたから、コートは持ってきたのに手ぶくろを忘れてしまった。
コートのポケットに突っ込むけど余り温まらない。
「おはよう、寒いね」
友人はコート、マフラー、耳当て、手袋の完璧な防寒対策で登校していた。
「いいなーあったかそう」
「なんで何もつけてないの…見てるこっちが寒くなるって」
呆れた様子でそう言われる。
手が悴んでヒリヒリしてくる。
カイロぐらい持ってくればよかった。
「しょうがないなぁ、もう。はい、つけて手袋」
そう言うと片方の手袋を差し出して、私の右手に付けようとする。
「えっ、いいよ…ってゆうかなんで片方?」
「あんたが右手に手袋つけて、でも左手は寒いままでしょ〜?
だから私の手袋をつけた右手で温めてあげる。大丈夫、これ両手兼用タイプだから」
手袋を纏った右手で、私の裸の左手を包み込む。
渡された手袋はほんのりと中で熱があって暖かかくて、きっと私の右手はすぐに温まるだろう。
そっちこそ、自分の左手は寒くなるのに。
「…ありがとう」
「なによ〜どういたしましてー」
手を繋いで登校する。
次は私が温めるね。

12/25/2022, 1:01:28 PM

イブだろうがクリスマスだろうが私は家族とのんびり過ごす!
という感じでのんびりお茶を飲みながらスマホをいじくる夕方、
ふとTwitterのタイムラインに上げられたのは、
推しキャラの新規絵。
えっ?夢?
信じられない思いで私はスマホの画面をもう一度じっくり見る。
そこに写っているのは、
クリスマスの風景と共に楽しそうに笑う推しの顔面ー。
ケーキとかイルミネーションとかいかにもクリスマスらしいことしたけど、
私にとってはこの新規絵(クリスマスver)こそが1番のクリスマスの思い出だなぁ
そして新規絵を描いてくださった作者様がサンタさんだなぁー
ありがとうございます…

(ガチの実話です。)
(16:07に投稿された新規絵最高でした。
感謝の気持ちでいっぱいです)
byオタク

12/24/2022, 1:16:19 PM

道ゆく人はカップルばかりで、私は家族と一緒にその時間を楽しむ。
イルミネーション綺麗だったねと話す帰り道、とある一軒家のベランダで男女2人が手を握り合っているのをチラリと見た。
私には彼氏も彼女もいない。
家族と一緒のクリスマスも楽しいけど、
ロマンチックな風景をありがとう。
どうぞお幸せに。

12/23/2022, 11:30:09 AM

 「いってきます…」
「今日終業式だから授業ないんでしょ?何で手提げ持っていくのよ」
改めて指摘されると少し恥ずかしくて、無視して駅に向かう。
1人電車で心を落ち着かせる。大丈夫、大丈夫、大丈夫…
学校に着くとみんなとの荷物の違いが分かりやすい。
リュックがほぼ空っぽで良かった。慌てて手提げをリュックの中にしまう。
教室にはみんないるから、帰り渡そう。いつもみたいに途中から電車で2人になれるんだから。
その後先生の話も、何もかも全く頭に入らなくて、気づいたら下校時間になっていた。
「終わったね〜帰ろー」
いつもの友達5人と帰る。電車に乗り、1人、2人とそれぞれの駅に降りたら、2人になる。
さりげなく渡したいのに手が動かない。
「ねー冬休みの宿題多すぎじゃない?」
「ほんとそれなー!」
よし。この会話の中でさらっと渡そう。
でも、つい会話が弾んでしまいタイミングを掴めない。
『次は…〇〇』
車内アナウンスが聞こえる。降りてしまう。
「あっ、次だ」
今しかない。
「ちょっと早いけど、誕生日おめでとう!」そのまま私はリュックから手提げを取り出す。「これ…プレゼント」
その子はポカンと驚いたような顔をして、にっこりと笑った。
「ありがとう。めっちゃ嬉しい。」
私も嬉しい。君が嬉しそうに笑ってくれて。
そして電車が止まった。
「本当にプレゼントありがとね!じゃあ、来年!ばいばい〜」
「うん、ばいばい」
渡せて良かった。最後に君の笑顔を見れたから。
私と友達になってくれてありがとう。

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