4/21/2026, 2:00:23 PM
ぽたり。ぽたり。
雫が、こぼれ落ちていく。
ぽろり。ぽろり。
溜まって、落ちていく。
ぴちゃり。ぴちゃり。
地面について、ばらけていく。
ぽたり。ぽたり。
雫が、こぼれ落ちていく。
白く、美しい、君の頬をつたって。
『雫』
1/6/2026, 2:08:22 AM
吸い込まれるような青い空
一面に広がる銀世界
ぎゅっぎゅっと雪を踏み締める感覚も新鮮で
氷のようになった指先に白い息をかける
「…早起きした甲斐があったな」
まつげに反射した朝日がきらきらと輝いて見える
いつもなら、すぐにスマホで写真を撮ろうとでも
するだろう。
でも、今日だけはこう思った
「目に焼き付けよう」と
『冬晴れ』
11/5/2025, 7:08:23 AM
君と帰った帰り道。
ふわりと、キンモクセイの香りがした。
甘く、切なく、かわいいらしい香りが。
こんなに小さな花なのに、
いじらしく、かぐわしく香るのだ。
あぁ、どうしてこうにも甘いのか。
君との恋を掻き立てるように。
「キンモクセイ」
8/22/2025, 8:01:59 AM
《君は飛び立ってしまう》
【君は飛び立ってしまう】
《此処から》
【ここから】
《ずっとここにいるはずだったのに》
【ずっとここにいてくれると約束したのに】
《不安でたまらない》
【悲しみが止まらない】
《僕は引っ越す》
【君は引っ越してしまう】
《君との約束を破ってしまった》
【私との約束を破った】
《君は僕を恨むだろう》
【君は私のことなど忘れるだろう】
《そう思ったから》
【そう思ったから】
《一息に飛行機に乗り込んだ》
【一息に屋上の柵を超えた】
《君は飛び立った》
【君と飛び立った】
「君と飛び立つ」
8/21/2025, 4:05:40 AM
底についた水滴で、
ベンチを濡らしてしまったラムネの瓶
夕焼けに響く茅蜩の声と
少なくなってしまったクマゼミの声
棚にしまった水着と
涼しくなった風
大人になっても
この夏は
きっと忘れない
忘れたくない
「きっと忘れない」