君の目を見つめると、自分が分からなくなる。
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君は、私の事を大切に扱った。まるで、陶器の様に。はたまた、雲の様に。壊れそうだからという理由で。
ふわりと私の肌を撫でるその指先は、冷たくて。私の熱で溶けてしまいそうだった。
私から見たら、君の方がよっぽど壊れやすそうなのに。
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人に愛されるためには、人を愛さなければいけない。みんなそう口々に言う。
けれど、それが出来ない私は一体どうすればいいのだろう。人を愛すことが出来ず、人に愛されることも出来ない。心が、それを許してくれないから。
人を愛したいと願う。人に愛されたいと思う。でも、いざ愛すと、いざ愛されると、湧き出てくるものは嫌悪のみ。
それはそれでしょうがないと思った。結局それが私なのだから。
愛は、消耗品だ。
愛は、高級品だ。
私は、愛がアレルギーだった。
愛の真似事をしても、ふとした瞬間にダメになる。脳が理解して、体が拒否を起こす。気持ち悪い。
人を愛す度に、私は愛す権利を失っていく。
人の愛を貰う度に、私は愛される権利を失っていく。
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私の手を握る冷たさに目が覚める。
君は隣で笑いながら、愛してるよと言う。
私も笑いを返して、うるさいなと言う。愛を送り返さない言葉にも、君は嬉しそうに笑った。
どれだけ愛しても、愛し返してはくれない私なんかに愛をくれる君に、私は救われている。
君の目を見つめることで、崩れてく自分を保っていた。
心の中を表すように、荒れた部屋の中でただひとり。
考える。ひたすら考える。
私はどうすれば良かったのだろうだろう。過去の出来事を引き摺って、未だに前を向けないでいる。過去の私を抱き締めてあげることも、慰めの言葉をかけてあげることも出来ないまま。
後悔なのか、懺悔なのか、それすらも分からないまま、ぼぅっと天井を見上げている。
私は、情けない男が好き。
私に縋ってくれるから。
情けない男は、大きければ大きいほどいい。見あげる程、大きい男が。ひとつ拳を振ればぶっ倒れる様な弱い女に平伏する様が、私に堪らないほどの幸福を与えてくれる。
鋭い目を垂れさせて、困ったように笑って、それから私の手を握る。そうしたら、私はその手を振り払う。別に貴方と一緒に居たい訳じゃないから。ただ、情けない姿を見せてくれたら良いだけなのに。私と貴方は、恋人じゃない。
私は、慌ただしい女が好き。
私を頼ってくれるから。
慌ただしい女は、焦れば焦るほど惨めになれば、尚良い。何をしても自らの首を絞めていく。困惑と自己嫌悪、救済を求めるその瞳で私を見てくれるだけで、心が満たされていく。
ありがとう、その言葉を聞きたいだけ。私とあなたは、友達じゃない。
男は、私を好きだと言った。私はそれを嘘だと思った。
これから一生私だけを愛すといった。私はそれを嘘だと知っている。
過去の記憶を塗り潰す、私の吐き気の原因。
顔すら思い出せない男が同じ言葉を言っていた。あいつは実の妹を愛していた。
女は、私を友達だと言った。私はそれを馬鹿だと笑う。
友達が欲しかったのといった。私はそれを気持ち悪いと本気で思った。
過去の記憶で生きている、私だけの友達。
嫌いだと、友達じゃないと去っていく、私だけの友達。
私の手を離して見知らぬ土地で生きている記憶の中の友達と、同じ名前を持つ人と、女は、仲良く笑っている。
私が手に入れられなかった未来を、女は手に入れていて、それでも尚、傲慢に、友達が欲しいという。
ずっと、今を通して過去を生きている。
過去をやり直すように、同じ過ちを犯さないように。失敗しないように、男と女を私の中に入れ過ぎないように。
人を信じれないと思った。
何時だって過去の私が、過去からの使者が、囁く。
「男と女は、別に私じゃなくたっていい」と。
私がいいから、私を選んでくれたわけじゃない。
男は友達にも恵まれていて、女は家族にも恵まれていた。そんな2人が私を選ぶわけが無いと。
私は知っていた。過去が私に教えてくれていたから。
ずっと2人を、周りを信じれない。
私も私自身を信じてあげられない。
抱き絞めてあげることすら、ずっと出来ないままでいる。
だから、私はきっとずっとひとりきり。
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殴り書きで支離滅裂です申し訳ない。
ここからは自分語りです、吐き出したくて。すみません。
小学生の頃、実の親に「もしお前を襲った奴がいたら、そいつを褒めてやる」と言われたあの時の私を、未だに抱きしめて、慰めてあげられないから、自分を大切にする方法が分からないまま大人になってしまいました。気にしてないのに、ずっと、頭に浮かぶ。
心のどこかに穴が空いて、満たされるはずの何かが満たされない。
私の価値を、あの時に決められた気がした。
人は大なり小なり、他人を見下している。
見下しポイントが多い程、その人に対して暴力的で、それでいて優しい。それを利用して生きていくしかない自分が、何と惨めなことか。自分を一時でも満たしてくれる相手が居ないと生きていけない自分が、何と醜いことか。
愛してあげたいし、愛されたい。けど愛し方が分からないから、愛される方にばっかり夢中になる。
天秤が崩れて、吐きそうで逃げたくなる。
いっそ、殴ってくれた方が楽だった。ひとりきりの方が楽だった。
大好きで大嫌いな貴方にとって、私はどういう風に見えてるんだろう。
あの子は出来てたけど、貴方はそこが出来てない。甘いねって言われた事をずっと引きずってしまうだろう。大好きな貴方と比較されたことで、私がどれだけ死にたくなるのか、目の前の人には分からなかったらしい。
指摘は正しい、きっと私は出来てない。だからこそ、それを他人に真っ向から言われるのは私自身を否定された気分になるのだ。
どこをどう直せば、私は出来るになるのか分からないから成長もできない。
一度逃げ癖が付いてしまえば、もう戻れない。
それを理解していても尚、逃げたいのだ。逃げることによって、私は生きていけるから。
貴方は、私のことを優しすぎるという。
けど多分本当は、何も言えず出来ない人だと思ってるんだ!思い込みかもしれない、思い込みかな。思い込みだったらいいんだけど、
けど、そんなこと思われてたら、死にたくなる。
大好きな貴方に無能だとレッテルを貼られるのだけは、嫌だ。
大好きな貴方が、本当に大嫌いでしょうがない。
貴方がいなければ、私はもっとうまく笑えてた。
けど、貴方がいるから笑える理由が見つかる。大好きでいて、大嫌い。貴方がこの世で一番、不幸であって、幸せでいて欲しい。
こんな、歪で汚いひそかな想いは、貴方だけには知られたくないな。