カーテンⅡ#77
僕はまたカーテンで閉ざされた暗い部屋で眠りにつく。
またあなたに会うために夢の世界の扉をノックする。
「夢でも逢えたならそれでもいいよ。」
あなたに逢えるのだから、今日は夢の中のあなたに支えられながら頑張る。
あなたはいつも通りの雰囲気で僕のわがままを聞いてくれた。夢の中のあなたも相変わらず可愛かった。ミルフィーユみたいな人だと改めて思ったよ。まだいっぱいあなたのこと知りたいな。
カーテンで閉ざされた夢のまた夢を叶える夢をみた。
空が泣く#76
また今日も空は泣いているみたい。
空が泣くとこっちまで悲しくなっちゃうな。
君にはやっぱり笑顔が似合うよ。
ほら、せっかく秋になったんだ。
ホクホクにならなきゃでしょ?
僕も一緒にホクホクになるからさ(?)
夜明け前#75
夏の終わりってなんだか寂しいよね。
あれだけ暑いって言ってたのにめっきり聞かなくなったりアイスも食べなくなっちゃうし。
秋ってなんだか面白いなぁって私は思うの。
急に寒くなったり、急に暑くなったりして毎朝の服選びも大変。
でも、こんなことできるのって秋だけじゃない?
最近は秋どこいった?とか聞いたりするけど、私は服どうしようの季節が来たら秋だなって感じるの。
夜明け前の気温も毎日変わってたりするから季節を感じられて素敵。
開けないLINE#74
夏の終わりを告げられた僕は結局なにもすることなくアイスみたいに溶けた生活を送ってた。
いつだってそうだったけれど暑すぎないかと思うわけよ。
冷房と仲良しで夏休みの宿題だって溶けちゃえばいいのにさ。夏休み中スマホとにらめっこしていたからメッセージだって即レスだったけれど唯一確認できてないLINEがあった。
未読だろうか、既読は付いているかな。それを確認するのが怖い。
もうブロックされているだろうか、もうそれでもいいけど。
僕の開けないLINEはこの夏のエラーにしよう。
また、来年の夏までさよなら。
空模様#73
透明少女は今日も空を見上げて悔しそうな顔をして、曇った空に向かって目を腫らしていた。
夏のせいにしてきたこの気持ちを空模様で表したようなそんな夕の空だった。
涙を噛みしめて必死の笑顔でニッと笑っていた。
僕は隣には立てなそうだなと内心で悔やんで、冬だったなら僕の方を選んでくれたのかなとそんなことを場違いに考えた。
恋の実は苦くて美味しくないことを知った夏の終わり。