柚月。

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1/11/2024, 1:20:04 AM

20歳 #30

「Stella.」
これは、絵画展の中の一枚。
この絵画展の中で一際輝いて見えた作品だった。
夕焼けをバックに涙を浮かべた女子高生が描かれていた。
その表情は悲しくて泣いているとも、嬉しくて泣いているともとれる複雑な表情をしていた。
作者の一言には"この作品が最後です。"と書かれていた。

他人事のように書いているけれど、これは紛れもなく私の江角六花の過去。
あれから3年経って今は空っぽの日常を惰性で過ごしている。
気づけば私も20歳の年になってしまった。
17歳の頃まで私は澄江花純(スミエカスミ)として活動していた。
けれど、それは一瞬にして星屑になって消えた。
というか自分から突然活動を辞めた。
有名な作家はこの世を去って名を馳せるというのに感化されて突然姿を消してみたら結構な影響が出てStella.は貴重な作品となった。

世の中には澄江花純の名義しか出ていないから澄江花純の存在を認知できるのは私と私の家族だけ。

私の過去は星屑になったけれど20歳の年になってみて気づく。
趣味で続けていてもよかったのではないかと。

1/6/2024, 2:12:05 PM

君と一緒に #29

恋愛をする上で、甘えて甘えられて、思考が似ていて、すり合わせができたならどれだけ楽な関係か。
それは実際自分自身が目の当たりにしないとわからないもので、その人自身に興味を惹かれるかどうかは不明瞭であり、仮に好意を持つことができれば"恋"というのは実りの早い果実であろう。
自身の心に実ったその果実を実らせるのか腐らせるのかは自分次第のこと。
「君と一緒になりたい、付き合いたい」と自分の気持ちを相手に告げれば実る可能性のある果実だけど、その気持ちを告げないで心の中にしまっていたら後悔という虫に喰われて腐ってしまう。
それなら伝えてしまった方が幾分かマシだと思えるのではないか?と私は思う。でも、好意を伝えるということは簡単ではないことは知っているし勇気だっていることだ。
実るにせよ落ちるにせよ好意を伝えた後にわかること。
実ればハッピーだし、落ちればその辛い何かを抱えて前を進めばいい。
自分の気持ちが相手に伝わったんだと、楽観的に考えれば辛さも少しは楽になるだろうと思う。

恋を知らない私が綴った空想。
私がもし恋愛を知ることができたその時にまたこの日記を読み返せたらと思っています。

綾瀬楓梛

12/30/2023, 2:29:59 PM

「みかん」#28

「もう気づけば年の瀬か」

そんなことを言うような私ではなかったはずなのに、
冬のこの澄んだ夜空が、また私を寂しくさせる。

気づけば手が黄色くなるほど毎日みかんと戯れている。
この前の冬至は柚子の皮も剥いちゃったよね。
私、柑橘類が好きなもんでね。
こたつの中で寝ちゃうことも時々あるよね。
ぬくぬくなのでね。

12/24/2023, 3:46:05 PM

「イブの夜」#27

クリスマスイブなんてのは私にとっては素敵な日でもなんでもないただの24日。
私には無縁の日にちで世の男女は寒いのにわざわざ人の多いところに出向いてイブの夜の雰囲気に流されて浮かれてる。
別に羨ましいなんてこれっぽっちも思わないけれど私だって制服でクリスマスの空気に飛び込んでみたいと思うし、マフラーの交換とかちょっと憧れちゃうんだから!グレンチェックのマフラーとかプレゼントで貰ってみたいな。
小さなケーキを半分こしたりしたい。

12/22/2023, 2:56:17 AM

「大空」#26

私は空を眺めるのが好き。
空は青く澄んでいて広くてまるでキャンバスみたい。
この大空が時間や天候で表情を変えるのを見るのが私の一日の楽しみ。
そんなことかと思われるかもしれないけれど、そんなことを言うあなたはきっと下を向いて歩いていて空の表情を知らないんだね。
私はねそれがもったいないなと思うよ。
もっと上を見ようよ。
空と話そうよ。

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