みかん#28
「もう気づけば年の瀬か」
そんなことを言うような私ではなかったはずなのに、
冬のこの澄んだ夜空が、また私を寂しくさせる。
気づけば手が黄色くなるほど毎日みかんと戯れている。
この前の冬至は柚子の皮も剥いちゃったよね。
私、柑橘類が好きなもんでね。
こたつの中で寝ちゃうことも時々あるよね。
ぬくぬくなのでね。
イブの夜#27
クリスマスイブなんてのは私にとっては素敵な日でもなんでもないただの24日。
私には無縁の日にちで世の男女は寒いのにわざわざ人の多いところに出向いてイブの夜の雰囲気に流されて浮かれてる。
別に羨ましいなんてこれっぽっちも思わないけれど私だって制服でクリスマスの空気に飛び込んでみたいと思うし、マフラーの交換とかちょっと憧れちゃうんだから!グレンチェックのマフラーとかプレゼントで貰ってみたいな。
小さなケーキを半分こしたりしたい。
大空#26
私は空を眺めるのが好き。
空は青く澄んでいて広くてまるでキャンバスみたい。
この大空が時間や天候で表情を変えるのを見るのが私の一日の楽しみ。
そんなことかと思われるかもしれないけれど、そんなことを言うあなたはきっと下を向いて歩いていて空の表情を知らないんだね。
私はねそれがもったいないなと思うよ。
もっと上を見ようよ。
空と話そうよ。
寂しさ#25
「この惨めさも寂しさも全部雪玉に丸めて空に投げたいよ。」
私は冬空の下で独り呟いた。
冬は一緒に#24
夜9時、私が学校から帰って来て一息ついた頃。
スマホが通知音を鳴らした。
「綾瀬さんクリスマスイブって何か予定ありますか」
という内容だった。
普段の私ならすぐに既読をつけるけれど今回のは少し既読をつけるのをためらうものだった。
なんで躊躇っているのかわからないけれどスッと返せることではなかった。
クリスマスなんて家族団欒の日だと思っていたからびっくりしてるのかも。
まぁ予定はあるようでないから相手を知るためにも行ってもいいかも。
私は翌朝、「クリスマスイブ空いてるよ」と返信した。
(緊張して当日返せなかった)