8/12/2024, 4:28:31 PM
君の奏でる音色が好きだ
特段上手いわけでもないのに
どんなに凄い演奏よりも
君の繊細な音色に惹かれている
放課後、夕日の射し込む旧校舎の音楽室で
君と演奏していたあの日々は
今でも僕の宝物だ
8/12/2024, 7:55:26 AM
夏の終わり頃
君と最後の海岸デート
僕が贈った麦わら帽子から
太陽にも負けない眩い笑顔を覗かせる君は
相も変わらず小麦色の肌に沢山の絆創膏をしている
そんなヤンチャな所も好きだけれど、好きな子が怪我をする度
僕は胸が痛むという事を
知っていて欲しいな
君を忘れないように
君に忘れられないように
今日だけで何百枚も写真を撮った
写真の中の君は
相も変わらず透けている
8/10/2024, 2:51:41 PM
『次は──終点、終点───』
真夜中
僕は今夜も終電で家路を辿る
人の居ない寂しい車内
窓越しに見つめる
燦然と輝くネオンの街は
僕にはとても眩しくて
飲み込まれてしまいそうだ
こうやって今夜も
夜に沈んでいく
『お足元にお気を付けて────』
7/25/2024, 10:18:09 AM
翼の折れた小鳥を拾った
鳥籠の中で大切に育てて
その翼は完治した
僕はその小鳥を、空に返すべきだと考えた
籠の中で、外の世界を知らないまま一生を過ごすなんて
僕ならそんな人生、嫌だと思ったから。
どんな生き物にも、自由に生きる権利がある
そうして小鳥が飛び立ってから数日後
家の近くの森で、息絶えている小鳥を見つけた
きっと自分より大きな生き物に襲われてしまったのだろう
僕は、どうするのが正解だったのか
今でも分からない