君と会ってから僕は、全く違う人になっただろう…
大人しかった僕は、髪も染めて、ピアスあけた
君が好きな人になりたかったから…
でも中身は変わらなかったから告白しても無理だった…
見た目がとてもチャラくなった僕は友達と言える人は
陽キャだけで元々仲良かった奴は離れていった。
寂しくなるな…
好きな人には振られたし、親友は居ないし、
イメチェンしても不幸にしかならない…
元に戻すのも金がかかるやめよう
1年がたった夏
俺をふった君が俺に告白してきた…
振るのもめんどくさかったからOKした
やはり可愛い子だな…俺にはもったいない
1年がたった夏
僕が振られた子が僕に好きと言った…
嬉しかったけど振ったのに…
怖かったから断りたかった…
なのになんで…なんで…
初めて理解した…僕の意識と別に…
『君って凄いよね』
帰りに寄り道がてら野原に寝っ転がった
夕焼けの空が綺麗だった…
空に浮かんでる雲を見て、掴めそうと思い手を伸ばした
届かないけど…
ちょっとだけ寂しくなった…
昔はよく馬鹿やって怒られて…楽しかった…
今は仕事で忙しいのを理由に逃げている…
昔の友人に連絡をしてみた…
「もしもし、今ひま?」
「あ〜ごめん忙しい」
この会話を5人としてやめようと思った
ふと目に入った電話番号に連絡してみた
高校生の時に一緒に馬鹿やってた奴だ
「もしもし、今ひま?」
「おう!今ひまだったからかけようとしてた!」
「そっか、今から呑まない?」
「良いね!お前の家行くから!」
「わかった!」
よし帰ろう、今日は綺麗な夕日を眺め馬鹿やって騒ごう
いつもの街が、眩しいくらい鮮やかな街に見えた
友は偉大だ
・人には感謝しなさい
・笑って過ごしなさい
こんなことも出来ないのは人としてダメと言われながら育った私は笑顔の仮面と嘘を身につけた
感謝が基本が口癖だった祖母が苦手だった…
そんな祖母が私に対して一度だけ怒った
「貴女は何をしているの?!」
「あの人がね…困ってたから助けてあげようと思って…」
「貴女はまだ小さいから心配しないで良いの!」
あの時の祖母は何よりも怖かった
今思えば私を心配して怒ったんだな…
ギャン泣きした私を祖母は困った顔して抱きあげた
何故祖母の話をしたか理由は一つだけ
今日は亡くなった祖母の誕生日で私は一人で部屋にこもっている…親戚に会うと涙が出てくるから…
こんな私を見たら怒られるかな?
なんておばあちゃんが怒るわけないのに…
私とおばあちゃんの最後の記憶は、
喧嘩して私が「おばあちゃんなんか大嫌い」って言って終わっている。
謝りたかった…おばあちゃんが大好きだから…
お母さんが聞いた死に際の一言
『怒らせてしまってごめんなさいね…産まれてきてくれて…ありがとう…って伝えて…』
だったらしい
私は心からおばあちゃんに感謝を伝えなければならない
今日は決意して言う
『おばあちゃん…今までありがとうございました!これからも、見守ってください!』
小さい頃に両親が亡くなってから
私は施設で育った…
優しくされたこともしたこともない
だから人と関われない
今日はそんな私を引き取ってくれた人に聞いてみた
なんで私を引き取ったの?
「だって優しそうだったから」
どうゆう事だろうか
優しさよくわかんない自分にそんなことを言うの?
「それに昔の私にとても似ていてね」
この感情は初めてで戸惑った
この人の言ってることはよくわかんないし
この人の表情も見た事ない
混乱していると頭を撫でられた…
「優しくしないで! 」
反射的にでた言葉だった
悲しそうな顔で謝ったその人を見て辛くなって
涙が溢れた、それと同時に忘れてた小さい頃の出来事を思い出した。
「お母さん…今日ね…」
「うるさいから喋んな」
この繰り返しで痣が増えていったこと…
その人は優しく私を撫でた…
『生きててごめんなさい…ごめんなさい…』
そう繰り返す私に優しく
『大丈夫』とだけ言ってくれた
その言葉が優しさなのだと知った…
僕の見る世界には、色が無かった
モノクロの世界で一つだけ色がついてる物がある
花だ、とても綺麗で癒された…
だけど男の僕が花を見ているのは気持ち悪いだろう
だから見るのをやめたモノクロ世界も何もかも…
「お前、目見えてるのか?」
「うん、一応」
「そっか良かったわ」
何も楽しくない世界を眺めて思う
いっそ何も見えなくなれば楽かもしれないと
だけどあいつが笑った顔が見たかった
なんてどうでもいいよな
いつでも笑ってる奴に僕は関係ない
目見えてるのかって聞いた事を後悔した
あいつは悲しそうに「うん」と言った
見たくないものを見るような目で
俺はあいつに笑って欲しかった
小さい頃から一緒のあいつに…
花束を造ってあげたら喜ぶかなって思った
綺麗な花を探した…
あいつに俺が見てる眩しいくらいのカラフルな世界を…
ある日誕生日あいつの家に行った
プレゼントを持って…
とても嬉しそうに笑ったあいつが眩しかった
それで良かった…ずっと見たかったものを見た…
帰りに事故って死んだけどそれでも幸せだった…