[冬休み]
冬休み
点々つけて
ぶゆやずみ
[クリスマスの過ごし方]
夢を見た
目が覚めると
隣には今にも消えてしまいそうな白い肌の女がいた
女は静かに目を覚ました私を横目で確認したあと
「結構雪積もったね」
背を向けながら言う
私は喋れなかった
というより金縛りにあったように体が動かなかった
2人でイルミネーションを見に行く約束をしていた
女は先に外に出た
五分ほどたってやっと体が動くようになった
女を追って外へ出た
玄関を開けたら私の身長ほどの雪が積もっていた
とても出れそうに無かった
女はどこへいったのだろう
足元の方に視線を移す
ふわふわな雪の壁から赤いハイヒールが薄ら見える
女は埋もれていた
屋根に積もった雪が落ちて埋もれたみたい
女は死んでいた
という夢だった
目が覚めた日はクリスマス当日
大雪だった
親友がクリスマスデートに行くと彼女がいない私に煽ってきた
その親友は夢で見た女と同じことになった
私は思った
クリスマスは外に出ないのが1番いいという神からのお告げだ。
みんなクリスマスは家で過ごそう!
[イブの夜]
イブの夜
僕は1人
イブの夜くらいは一緒に居たかった
なんで君は行ってしまったの……?
君にとってイブの夜は普通の日と変わらないのかもしれない
僕はずっと楽しみにしていたのに……
[プレゼント]
サンタさんプレゼントはあの人との時間をください
あの人を恋人にできる権利をください
あの人の笑顔を独り占めできる権利をください
あの人の将来を共に歩む権利をください
サンタさんは今年も来ない
[大空]
僕は空が好きだ
青空が大好きだ
全く淀みがなくて見ているだけでもスッキリする
そんな空を見ていると僕の心はとても暗くて淀みきっていることを実感する
僕は学校でいじめられている
同じクラスの子から殴られたり蹴られたりついには先生も殴ってくる
そうして居場所が無くなった僕はいつも学校の屋上に行って寝転ぶ
そうして目の前に広がる大空を見ていると心が落ち着く
でもあの日は違った
いつものようにいじめられて屋上に逃げた
そして大の字に寝転び空を見る
その日はいつもより空が晴れていて澄み切った青色が広がっていた
でも僕はスッキリしなかった
理由は分からない
不思議とスッキリしなかった
すると声がした気がした
「こっちにおいでよ」
僕はそれが不思議と空の声だと直感で思った
確かにあの空のように澄み切ったところに行ければどんなに気持ちがいいのだろう
空に行きたい
そう願うと僕は潰れた僕自身を見下ろしていた