[心と心]
人の心は絶対に分からないと言われている
でも僕はそんなことは無いと思っている
だって君は今日も僕の思い通りに動くから
僕と君の心は1つになっているんだね
でも君は僕を知らない
僕だけが君を知っている
君の全てを知っている
そう思ってた
先日僕が君の家で僕の写真の山を見るまでは
[何でもないフリ]
君はいつも「大丈夫」と言う
僕はそれが大丈夫じゃないことくらいは分かる
でもなんで大丈夫じゃないのかが分からない
だから僕は傍にいてあげることしか出来ない
君はそれでいいって言うけど僕は君の力になりたい
けどそれは君が「大丈夫」すら言えなくなった時に取っておくよ
[逆さま]
君は僕を裏切った それは事実
でももうすべてリセットしていいと思うんだ
君と過ごした宝物のような日々
それが僕にとって大切だと気づいたから
なにもかも壊してしまうこと
許されないことだもんね。
君が浮気していたことは
全部忘れてしまえる。 あの男と
君との関係もこれで帳消しってこと
にしてあげる。お互いつらかったよね 僕と
君は 十分に苦しんだからこれから楽
しんじゃおうよ 一緒にね
[逆さま]と言ったらこの話しか出てこなかった
[夢と現実]
まず初めに明晰夢というのを知ってもらいたい
明晰夢(めいせきむ)とは夢の中で夢だと自覚し、自分の意思で動くことが出来る夢のことを言う
しかしいくら自由に動けると言っても味覚や聴覚などの感覚はない
これらを踏まえて読んで欲しい
僕はよく明晰夢を見る
夢の中では自由に動き自由自在に物を出すことも出来る
初めて明晰夢を見た時はテンションが上がった
年頃の男子だったので時間を止めて女の人に悪戯してみたり、車や飛行機にも乗った
ここでは全てが思い通りに行きなんでも許される
明晰夢に慣れてきたころ僕は初めて人を殺した
そいつは現実で僕をいじめてくるクラスのリーダーだった
そこからおかしくなった
初めてそいつを殺した次の日もそいつを殺し、また次の日も、また次の日もそいつを殺す
1回目は刺殺、2回目は撲殺、3回目は焼き殺した
殺し方は段々残酷になっていき、仕舞いには今まで受けたいじめで殺し、ゲームのように楽しむようになっていた
そしてある日いつものようにそいつを殺そうとするといつもより抵抗してきた
何とかして縄で縛り顔を殴って気絶させ椅子に座らせた
いつもはこんなに苦労しないのに
その日は疲れたので単純に持っていた包丁で腹部を刺した
何度も刺した
この日はいつもよりとても刺してる感覚が心地よかった
ゲームのように殺すよりとても楽しかった
その日僕はその”夢”から覚めることは無かった
[さよならは言わないで]
僕のお兄ちゃんは今日事故にあった
今は病院にいて全身管に繋がれている
意識はあるけど喋らないし動かない
まるで植物になっちゃったみたいに…
僕がお兄ちゃんの手を握りしめて泣いていたらお母さんが入ってきた
「○○ちょっと来なさい」
お母さんは冷静を装いながらも目は真っ赤に腫れて泣くのを我慢していた
それを見て僕は察してしまった
病室を出た廊下でお母さんから告げられた
「お兄ちゃんはもう明日は迎えられないみたい…」
それを聞いて僕は泣き崩れてしまった
その日はそれからずっとお兄ちゃんの手を握りしめて泣いていた
ずっと動かないお兄ちゃんだったけど最後の10分だけは少し回復して僕の方を見て一緒に話してくれた
「泣くなよ○○笑」
「すぐ良くなるって笑」
「治ったらまた一緒にサッカーしような!」
お兄ちゃんは普通に話していた
僕はお母さんの言ってたことは間違いだと思った
明日もお兄ちゃんは生きていてこのまま退院して前みたいに一緒にサッカーが出来ると思った
でも違った
僕は話してるうちに安心感と泣き疲れたので寝てしまった
意識が遠のく中でお兄ちゃんは言った
「じゃあな」
次の日僕は手を握っている冷たさで起きた