遥遊

Open App
7/12/2025, 8:21:51 PM

風鈴の音


軒下に揺れては

眠れる思いを揺れ動かす

優しく懐かしい音色

目を閉じてまた

あの頃を思い出してしまう

私がワタシでいられたあの頃

私がワタシを好きでいられた

背中越しに伝わる熱にいつも

励まされ支えられた

月日馬やがて人を癒し

忘れさせるというけれど

この狂おしい音色は

いつまで経っても

今の私を責めるように笑うように

語りかけてくるんだ

7/11/2025, 11:30:41 AM

心だけ、逃避行


寂しがりを隠して笑う

そんな私に安心しないで…

あなたの背中をいつも

笑顔で見送ってるわけじゃない

時にはあなたから逃げ出したくなる

そんな日もある

ズルいあなたなんて捨てちまいな…と

ホントの私が囁くから

でも最後は必ず私のとこに帰ってくる

捨て猫みたいな目をしたあなたを

たぶんまだ諦められずにいるワタシ

逃げたいのに 忘れてしまいたいのに

見えなくなる背中に

言葉のナイフ投げつけ心だけ

流れる雲に寄せてく

7/11/2025, 8:33:02 AM

冒険


一人の僕は

一冊の本のの中で旅をした

ひとりは寂しいけれど

自由だった

でも現実の世界は少し息苦しくて

心が見えない鎖に繋がれてる

そんな気がしてた

だから本の中では

主人公と物語の中で生き

生きることを冒険した

何度も何度も読み返す

現実に縛られ心が折れそうな時

たった一冊のその本は

その時々にまた新しい知恵をくれる

心が澱みかけたらまた

ひとり冒険に出ようか

生きることは常に気づきを探すことだから

7/9/2025, 10:18:27 AM

届いて


聞こえてますか

見えていますか

あなたの心に

気付いてくれましたか

季節の変わったことに

光のいろが移ろってきたことを

何故かいつも遠い目をしているあなたへ

あなたの目の前には

まだまだ優しい世界が広がっている

それを伝えたくて

毎日毎日 言葉をつくすの

気がついて欲しくて

私がここにいることを

7/8/2025, 10:51:00 AM

あの日の景色


忘れたいのに

忘れられない

忘れたくないのに

薄れてゆく記憶の中の景色

あなたはいつのまにか

私の中の景色に溶けてゆく

鮮やかに愛おしく

額縁のないキャンバスの世界で

Next