願い事
願うだけならいくらでもした
叶わぬ願いを繰り返し繰り返し
願うことを諦めて
失うことから目を背けた
ただ無邪気に
ただ無心に素直にいれたなら
願いは手を伸ばすことから始まると
早く気づけたのに
傷の痛みに怯える僕は
声にすら願いを表せず
今宵も星の河に流れる
ひかりを待っている
空恋
あの日見上げた空は
どんなに色を変えても
どんなに時が流れても
色褪せないのは
キミへの思いがずっとずっと
あの時の僕のまま
変わらないから
恋なんて感情…
忘れかけてきた今でさえ
キミを思うと
風にそよぐ緑の香りが蘇る
今は隣にいないキミ
返事のない語りかけにも少し慣れた
まるで空に恋してるみたいに
しばらくは
サヨナラを言えない僕に
時折は語りかけて…
前を向いて歩き出す日まで
遠くへ行きたい
雲になりたくて
波になりたくて
風になりたくて…
果てしないものに憧れて
儚いものに憧れていた
どこかに行きたい…
口癖は私の魔法の言葉
どうにもならない弱さや
抗えない愚かさを見果てぬ夢で
笑う 笑う 嘲笑う
踏み出してしまえばいいのに
見ないことにすればいいのに
どこへともない
何を望むわけでもない
ただ ただ
遠くへ 私を知らない遠くへ行きたい
夏の匂い
ガラスの小瓶に
閉じ込めた
懐かしいけど忘れてしまいたい
そんな儚くて熱い日々
キミだけを思い出す
太陽の匂い
時折
開けてしまいそうになる
甘く疼く傷が…
カーテン
夜明けが早い
星の瞬きとひとり
会話しながら朝を迎えてしまった
誰にも言えない
誰にも知られたくない
自分の醜さに
そっと薄手のカーテンで仕切り
ほどほどの距離感を保ってきた
それでも時折
人恋しくて…
誰にも悟られない真夜中に
カーテンを開け月明かりに語りかける
朝日の眩しさにはまだ
微笑みかける勇気がなくて…
でも、でもね
カーテンの向こうに
私を待つ何かの声が聞こえてくるの
そこへ踏み出す勇気
光溢れる場所で自分を愛せるのかな