遥遊

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7/7/2025, 11:33:44 AM

願い事


願うだけならいくらでもした

叶わぬ願いを繰り返し繰り返し

願うことを諦めて

失うことから目を背けた

ただ無邪気に

ただ無心に素直にいれたなら

願いは手を伸ばすことから始まると

早く気づけたのに

傷の痛みに怯える僕は

声にすら願いを表せず

今宵も星の河に流れる

ひかりを待っている

7/6/2025, 10:02:33 PM

空恋

あの日見上げた空は

どんなに色を変えても

どんなに時が流れても

色褪せないのは

キミへの思いがずっとずっと

あの時の僕のまま

変わらないから

恋なんて感情…

忘れかけてきた今でさえ

キミを思うと

風にそよぐ緑の香りが蘇る

今は隣にいないキミ

返事のない語りかけにも少し慣れた

まるで空に恋してるみたいに

しばらくは

サヨナラを言えない僕に

時折は語りかけて…

前を向いて歩き出す日まで

7/3/2025, 11:54:25 PM

遠くへ行きたい


雲になりたくて

波になりたくて

風になりたくて…

果てしないものに憧れて

儚いものに憧れていた

どこかに行きたい…

口癖は私の魔法の言葉

どうにもならない弱さや

抗えない愚かさを見果てぬ夢で

笑う 笑う 嘲笑う

踏み出してしまえばいいのに

見ないことにすればいいのに

どこへともない

何を望むわけでもない

ただ ただ

遠くへ 私を知らない遠くへ行きたい

7/2/2025, 8:21:14 AM

夏の匂い


ガラスの小瓶に

閉じ込めた

懐かしいけど忘れてしまいたい

そんな儚くて熱い日々

キミだけを思い出す

太陽の匂い

時折

開けてしまいそうになる

甘く疼く傷が…

6/30/2025, 9:19:46 PM

カーテン


夜明けが早い

星の瞬きとひとり

会話しながら朝を迎えてしまった

誰にも言えない

誰にも知られたくない

自分の醜さに

そっと薄手のカーテンで仕切り

ほどほどの距離感を保ってきた

それでも時折

人恋しくて…

誰にも悟られない真夜中に

カーテンを開け月明かりに語りかける

朝日の眩しさにはまだ

微笑みかける勇気がなくて…

でも、でもね

カーテンの向こうに

私を待つ何かの声が聞こえてくるの

そこへ踏み出す勇気

光溢れる場所で自分を愛せるのかな

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