＃言葉にできない

何も言わないで

今は

言葉も音も無い世界で二人

ほんの少し迷子になっていたいから

信じられるのは互いの温もりだけ

好きも　愛してるも

違う…そんな世界のなかで

だから何も聞かないで

背中に回したこの手を感じていて

＃春爛漫

麗らかに

空を霞める

薄紅の花の彩り

躍る心は

春のせいだろうか

それとも

キミが差しだすその手の温もりか

この景色は今だけのもの…

そう思いながらも

華やぐ世界は色を増していく

＃誰よりも、ずっと


消えてしまいたいなんて

呟くきみに

かける言葉なんて

持ち合わせない僕は

ただオロオロと

キミのそばで狼狽えるしかなくて

情け無いね…

誰よりもずっと近くにいたいのに

キミの心に遠く及ばない

少しでも

キミの唇から溢れる

悲しい言葉を

この手のひらで受け止めていこう

＃これからも、ずっと


忘れないで…

ホントはそう思ってた

忘れるわけないじゃない！

ホントはそう思ってる

だけど口をついて出た言葉は

忘れてね。わたしなんか

忘れるよ　あなたのことなんて…

運命に負けたなんて思いたくなくて

自分のいちばん大切なものを捨てた

埋められない空洞

吹き抜けるのは嘘ばかり

熱の無い心抱えて

思い出を食べて生きてゆくのね

これからもずっと

自分にかけた呪いに嘲笑われながら

＃沈む夕日

サヨナラが言いたくなくて

ただ黙って

君の背中を追いながら

歩いていた

港を見下ろす坂道には

響き渡る教会の鐘

笑顔で見送ると決めてたのに

友達のままでいようと決めたのに

夕日が憎らしいほど暖かく

私たちを包むから

心の本音（こえ）が漏れてしまいそう

あの夕日にこんな思いは溶かして

沈めてしまおうか