たろ

Open App
9/7/2025, 1:32:57 PM


【雨と君】

土砂降りの雨の中、立ち尽くす君の背中。
どのくらいの時間、そうしていたのか分からないほど濡れそぼった身体を抱き締めた。
大きな蝙蝠傘の下に冷たくなった身体を招き入れて、屋根の下へ引き摺っていく。

家の中に入れて、濡れた衣服を剥ぎ取って、ざっと濡れた髪と身体を拭って、ぺたぺたと浴室まで手を引いていく。
冷たい水から少しずつ熱いお湯に変えていって、身体を洗う。

湯船に浸けて温まるまで、隣で身体を洗って、ポソポソと他愛のない話をする。


びしょ濡れの衣服を洗濯機に放り込んで、カラカラと洗う。
温かい飲み物を淹れて、暖めた部屋のソファでくつろぐ。

人心地つく頃には、突然のスコールもきっと何処かへ。

8/30/2025, 1:41:48 PM


【ふたり】

寒い季節は、寄り添って。
こたつもソファも、温かい飲み物も一緒。
熱い湯船に浸かりたくて、いつも競争。

暑い季節は、つかず離れず。
空調を効かせた部屋の床に転がっては、ごろごろと冷たい所を探す。
風呂上がりの扇風機前は、いつも取り合い。

時々は喧嘩もするし、意地を張って別行動することもある。
それでも結局は、誰よりも傍に居たくて、甘えたい。

そんな風に、ふたりは生きていたいのだ。

8/30/2025, 12:53:18 AM


「心の中の風景は」

嵐が来た。
極寒の冷気。極限のブリザード。
心臓は縮み上がり、ドンドコと生命の危機を叫ぶ。呼吸は浅くなり、脳内に警鐘が鳴り響く。有り体に言えば、動悸である。


嵐が去った。
穏やかな春の陽気。萌木と芽吹きの躍動。
春告鳥は雪解けを連れ、爽やかな風は新しい季節を連れて来る。
心臓はふくいくと全身に血液を送り、生命の連綿を言祝ぐ。熱い血潮が、身体中を満たす。さぁ、前を向き、歩いて行くのだ。


表面上は、スンッとしているが、中身は大騒ぎである。

8/28/2025, 3:28:08 PM

夏草

8/26/2025, 8:47:22 PM


「素足のままで」


いつもスリッパを何処かへ置いてきてしまう。
一回脱いだら、そのまま。

ぺたぺた、ぺたり。

今日も今日とて、裸足でフローリングの上を歩いて行く。


Next