4/11/2024, 11:29:30 AM
お題:言葉にできない
桜は何を思うのか。花びらが、そぼ降る雨粒の重さに枝垂れ、やがて耐えかねぷっつりと地面へと落ちる。ひとひら、またひとひら、ひら、ひら、と。
雨はやまない。明日も、明後日も、まだやまないと天気予報は言っていた。
昨日、花の盛りを迎えた桜への慈悲か、無慈悲か。幸か不幸か。刹那にして永遠で、美しくて、みすぼらしくて。
「ああ、なんて言ったらいいのだろう。悲しくて、嬉しい、みたいな」
すべての対義語が、同時にそこにあった。少なくとも私には。ならば、いま、桜は何を思っているのだろうか。
4/11/2024, 10:07:08 AM
■お題:春爛漫
3月も終わるというのに、雨が続き、冬の寒さが居座っていた。桜が咲いても、足元を這うような寒さのせいでまるで春を感じない。身を縮こませて帰路につく。
明日だろうか。いや、明後日には。おそくとも、今週中には。
温かな日差しの中、柔らかい草の上に寝転んで。若い草の香りと、ふと気がついた名も知らぬ小さな花に微笑んで。ただ青空を楽しむ。
明日だろうか。いや、明後日には。おそくとも、今週中には。