眠れない夜
インスタのストーリーをまわした
キミに届けと
今日はそれが届いて
キミは通話をかけてきてくれた
びっくりだよ
40分ほど話したら
会話が途切れた
そのまま朝まで繋いでくれるのかと
そう思って安心してた
さっき気がついたら切られてたね
安心しきって
頼っちゃってごめん
好きも言えなくてごめん
でも好きよ
声が隣だと安心するの、
今日はありがとう
ごめんね 幼なじみくん。
_ ₁₇₈
誰にも気づかれない透明な気遣いをして
迷惑をかけないよう透明な我慢をする
透明に自分を抑えた分だけ
濁った感情が湧き出てくると
自分の暗さにまた深く沈む
そうやって日々を過ごしていれば
濁りが汚れに変わっていくように
自分の明るさを見失ってゆく
透明とは 物体が光をよく通すこと らしいが
物体が私なら 光は世間
この世を生きてゆくためには
私たちは濁りを溜め込むろ紙になるしかない
人間が作り出す世界ほど
人間を苦しめるものなど無い
もう わたしたちは 透明にはなれない。
_ ₁₇₇
あの子に裏切られたこと
親に認められなかったこと
可能性から逃げたこと
消えたい夜に包丁を持ち出したこと
全部が私の思い込みで
勝手な期待で
楽になりたくて
その勇気がない天邪鬼だったこと
私の記憶は
私が嫌だったこと 苦しかったこと
誰かを傷つけてしまったこと
ずっと自分を卑下してることに
深く暗く占領されている
私が私を傷つけたことよりも
私が傷つけられたことよりも
誰かを傷つけてしまったことを
ずっと永く忘れられないでいる
そんな天邪鬼で仮面を振りまくこの私は
母親を泣かせたこと きっと一生忘れない。
_ ₁₇₆
言葉にできないなにかを
写真1枚でインスタに載せる
私にしか分からない感情
私の目にしか映らない景色
私だけがわかっている何か
私だけが分かればいいそれを
わざとストーリーにまわして
いいねしてくれた人に興味を持つ
そんなどうでもいい習慣が
私の仕事終わり
今日は何を撮ろうか
会社を出ると青い空が待っている。
_ ₁₇₅
貴方の隣に居たいけど
その空間は埋まったみたい
貴方が幸せでいてくれるなら
私も幸せなんだ
それでいいの
なんて、
そんな優しいこと
私には言えない
傍に居たいし
居てほしい
我儘なのはわかってる
でも それが いいんだ。
_ ₁₇₄