「欲望のまま、生きるって、どんな感じだろ?」
『ん~、赤ちゃん的な生き方?』
「赤ちゃん?あはは、確かに、赤ちゃんは欲望のまま生きてる感じ、するねえ。」
『でしょ~。お腹すいたら、泣いて。オムツ濡れたら、泣いて。なんかわかんないけどイヤだよー、って泣いて。欲望のまま、って感じ。』
「ホントだねー。この人の抱っこじゃイヤだ!ってギャン泣きしたりするしね。」
『そうそう。逆に、大好きな人だったら、安心してにこにこ抱っこされたりするし。素直だよねー。』
「なるほど!欲望のまま生きるって、ある意味、素直に生きてるってことかもねえ。」
『だねえ。』
「あー、赤ちゃんに戻りたいよー。」
『あはは、素直になりたい!じゃなくて、赤ちゃん戻りたいの?』
👶💓👶💓👶
隣の席の女子高生がそんな会話をしている。確かに、大人と言われる年齢に近づいてくるにつれ、赤ちゃんのように欲望のまま生きるのはなかなか難しいのかもしれない。
″欲望のまま生きるって、素直に生きること″
そう捉えたら、みな年齢にとらわれず、欲望のまま生きられるかもしれないなあ、とぼんやり考える。
さ、残りのコーヒーを飲んだら帰ろう。
欲望のままに、今夜は素直に過ごそうか。
後回しにしていた映画を観ちゃおうかな。
あ、ポップコーン買って帰ろう。
新しい味出てるかな?
ひとり ひとり 歩きはじめる
ひとり ひとり それぞれの歩幅で
夜明けと ともに
起きた人々は
ひとり ひとり うたいながら
ひとり ひとり おどりながら
それぞれの歩幅で すすんでいく
行く先は
まだまだ遠いのか
遠くの街へは
どのくらいかかるのか
誰にもわからない
それでも
わたしたちは 歩み続ける
逃げたいことばかりで
逃げてきたけれど
また同じようなことが起きて
逃げるの繰り返し
逃げても逃げても
現実は変わらない
変えるのはなにか?
なにを変えなくてはならないか?
本当のわたしは
分かっている
そろそろ
覚悟を決めるときだ
君は今 どこにいるの?
あの日 命の火が消えてしまった君は
ごめん
気づかなかったよ
ずっと そばにいたんだね
ずっと 守っていてくれたんだね
君は
ずっと ここに いてくれたんだね
″あぁ 殻に閉じこもりたい″
そんな風になることが、ボクにはある。
いつもどおりの生活を送っていてもいなくても、不定期にくる、低迷期間だ。
身体も心も、とにかく重い。
何をしてもつまらない、というか、何もしたくない。
…とはいえ、生活のためには動かなくてはならず、やることを最低限に絞って、なるべく手抜きをしてやり過ごすようにしている。
しかし、今回はなかなか手強くて、ずっと頭が回らない。まいった。
しかも、そういう時に限って大切な予定が入っていたりする。まいった、まいった。
回らない頭を抱えていたら、案の定、空まで物憂げになってしまった。なんてこった。
低迷期間でも、晴れていたりすると気分もつられてアップしちゃう、なんてことが今まではあったけれど、物憂げな空はなんだかんだ1ヶ月も続いている。
とりあえず、今日の予定は終わった。
ボクは、アパートへの道をとぼとぼと歩きながら、空を見上げる。相変わらず冴えない空だ。でも、なんだかそれを美しいな、とおもう自分に気づく。
「ひさびさに、ビールとつまみを買って帰るか。」
ボクは、回れ右をして、近くのコンビニに向かった。