谷間のクマ

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7/31/2025, 9:55:56 AM

《熱い鼓動》

書けたら書く!

2025.7.30《熱い鼓動》

7/30/2025, 9:55:10 AM

《タイミング》

書けたら書く!

2025.7.29《タイミング》

7/29/2025, 10:01:06 AM

《虹の始まりを探して》

「ねえ紅野くん知ってる? 虹の根元には宝物があるって」
 とある夏の日の夕方、僕(紅野龍希)が同じクラスで剣道部の夏実さんと歩いていると、ふと夏実さんが空を見上げて言った。
「虹の根元に、ですか……。どこかで聞いたことはありますね」
「でしょでしょー! なんかそれってロマンチックだよねー! あたしいつか探しに行ってみたいの!」
「……では今から行きますか。ちょうど虹出てますし」
 僕は空を見上げて言う。僕たちの頭上には綺麗な虹がかかっていて、目視する限りでは、根元はすぐ近くのようだ。
「えっ、いいの?!!」
 夏実さんは目をキラキラと輝かせて言う。無邪気な姿が可愛らしい。
「はい。多分すぐ近く……赤岩山の山頂付近だと思うんで」
「じゃあ行こっ! 赤岩山の山頂付近ならこっちの道!」
 夏実さんはそう言って僕の手を引いて走り出す。僕は慌ててそれを追って駆け出した。

「ここらへん、かな……」
「虹薄くなってきちゃいましたからね……」
 それから約15分後、僕たちは虹の根元の近くまで来たと思うのだが、虹が薄くなってきてしまったのではっきりとした根元を見つけられないでいた。
「多分この辺だと思うんだけどなー……ってわあああ! 見てみて紅野くん! ここすごいいい景色だよ!!」
 虹の根元を探して歩き回っていると、突然ぽっかり開けた場所に出た。
「うわぁ……、すごいですねこれは……」
 そこは赤岩山の山頂の近くで、赤岩山の北側の斜面にある観光名所、『紫陽花の森』を一望できる場所だった。ちょうど紫陽花が満開の季節で、しかも雨上がりで水滴がキラキラと光ってとても綺麗だ。
「……あったね、宝物」
 その景色を眺めて夏実さんがポツリと呟く。
「……ですね。こんな綺麗な場所、なかなかありませんよ」
「そうだね。ありがとね、紅野くん。虹の根元を探しに行こうって言ってくれて」
「お礼を言うのはこれらの方です。夏実さんの提案のおかげで素敵な場所に出会えました」
「紅野くんのおかげだよ! ね、また来ようよ! 今度はちゃんと虹の根元を探してさ!」
 夏実さんはそう言って笑う。その笑顔に、断る理由なんて見つからなくて。
「はい! また来ましょう!」
 僕は笑って頷いた。
(おわり)

2025.7.28(8.2)《虹の始まりを探して》

7/28/2025, 9:46:39 AM

《オアシス》

書けたら書く!

2025.7.27《オアシス》

7/27/2025, 9:42:28 AM

《涙の跡》

書けたら書く!

2025.7.26《涙の跡》

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